100/195
対策の話
「お前さ、来週から中間テストなのはもちろんわかってるんだよな?」
「もももも勿論! 忘れるわけないじゃん」
忘れてたな、と言いたげに死出くんが息を吐く。……ええ、忘れてましたが何か?!
「わかってるならさっさと勉強にでも取り掛かれよ。俺はそれを高みの見物と洒落込むから」
ニタッて、感じの悪い笑みを作る。
「わかりました。帰ります」
病室を出る。……なんか初めて死出くんから人間味を感じた気がした。
ガーゼで覆われた頬を何気なく撫でる。あいつ、また来るかな……? 何か対策を立てたほうがいいかもしれない。切味ちゃんに相談してみたかったけど、最近はほんとに忙しそうにしてる。油田なんとかの足取りを追ってるらしいけど、あの子に調査とかスキルはあるのか?
おっさんは行方不明、笠原さんには頼れない。死出くんは入院中。
「成木をたらしこんで送り迎えさせる、とかどうだろ」
一人のときに襲われたらひとたまりもないことは想像に難くない。




