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プロローグ:対価の話
まったく人の闇には底がない。
夜の河川敷。
たかだか小学四年生の四つの死体が俺を憂鬱にさせる。
この小学生達は自然災害に巻き込まれたわけでも若い身空で人生に絶望し集団自殺したわけでも何の罪もないわけでもなかった。
つまりは俺は殺し屋だった。
報酬は四人分占めて480万円、サービスで500万円なり。
依頼人は、
こいつらの同級生の女の子の母親。
作文の書き方で 〜の、って文節だらけだと読み辛いと習った覚えがあるがこれはこれで変な味があるんじゃないだろうか。
閑話休題。
同級生の親からの依頼って時点で何があったかは察してくれ。
……はぁ。
副業もなしにこれで飯を食ってるおれが言うのもなんだが、なんでこんな職業が成立するんだか。悪意ってやつはくだらない。
人の話し声が頭上を掠めて俺は闇に紛れた。
さて、報酬は振り込んで貰えるだろうか。
金よりも尊いはずの命は一人あたり125万円で夜の闇に置き去りにされる。
遠くで悲鳴が聞こえる。




