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赤いコスモス

作者: 雲母あお
掲載日:2023/12/25

気づくとコスモス畑に座っていた。

「ここは・・・」

どこをみてもコスモス。風もないのにゆらゆらと揺れている。


学校に行っても居場所がない。

家にも居場所がない。

私の居場所なんてどこにもない。


「綺麗な白。」

ふと目の前を揺れる一輪の白いコスモスを摘んだ。

プツンと小さな音がした。

世界が真っ黒になった。


気づくとコスモス畑に座っていた。

さっきまでいたコスモス畑と同じ場所だろうか。

とても似ている。でも少し違う。

「白いコスモスがない?」


今度は、幸せそうな薄いピンク色のコスモスを手前に引き寄せると、

「これから私は、生きる、死ぬ、生きる・・・」

コスモスの花びらが全て落ちた。

コスモスの花びらは8枚。

世界が暗転した。


気づくとコスモス畑に座っていた。

「まぶしいな。」

黄色の花をそっと摘んだ。

世界はまた暗転する。


気づくとコスモス畑に座っていた。

私が摘んだ花たちの姿が消えた。


赤いコスモスだけが咲く世界。

血の色には遠くて近いその色は、一面を覆い尽くす。


「消したいものを摘んでしまえば、綺麗に消えて無くなるのかな?」

自分の首に手をかけた。


そして、世界は暗転した。


気づくとコスモス畑に座っていた。

赤いコスモスでいっぱいだ。


「赤は血の色に遠くて近いなんて言ったけど、赤いコスモスの花言葉って・・・」


一面に咲く赤いコスモスを見渡す。

両目から熱いものが溢れては落ちていく。


私のコスモス畑。

私の私だけの世界。

気づくと赤いコスモスしか咲いていなかった。

あとは全部摘んでしまった。


これも苦しいからいらない

これも苦しいからいらない

これも苦しいからいらない

これも…これも…これも…


自分も苦しいからいらない

そう思ったのに、コスモス畑から全部のお花が消えることはなかった。


気づくとコスモス畑に座っている。


捨てられない思い。

願い・・・


赤いコスモスの花言葉は『愛情』

コスモスは愛情の花・・・


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