75【子供の喧嘩?】
「ふぁ〜あ」
「おはようございます、お嬢様」
「ん?ロゼ?
まさかずっとそこにいたの?」
「いえ、しっかりと睡眠はとりました」
「そう、ならいいわ。
朝ごはん食べて準備が出来たらお父様達に事情を説明するってことでいいんだよね?」
「はい、そのようにしたほうがよろしいと思います」
「うん。
じゃあ、朝食を食べに行こう」
◇◆◇◆◇
「お父様、アドニス様、お待たせしました」
「ああ、座りなさい」
「はい」
私はお父様の指示に従いソファーに腰掛ける。
「では、今回のことについて詳しく説明してくれ」
「三日前の夜、コンプレアンノ家の指示で暗殺者のフォンセが私を暗殺しに来ました。
理由については想像は出来ますが、本人に聞いたほうが確実でしょう。
私は、その暗殺に気づきフォンセと戦い捕縛しました。
その戦いで私はフォンセを気に入り私の部下にすることに決めました。
その後、フォンセが私の部下になる条件が妹の病気の治療だったのでそれに必要な生命の木の葉を取りに行っていました。
以上が今回の件での出来事です」
「はぁ〜。
なぁ、エレナよ。
普通の子を部下にすることやその子のためにその辺の普通の薬草を取りに行くなら俺は何も言わないが、今回は全然話が違うだろ?お前が部下にしようとしてるのは多くの人を暗殺してきた暗殺者だぞ?それにお前が取りに行った生命の木の葉がある魔物生息地帯はとても危険な場所なんだ。
お前の今の説明で「ああ、そうか。あとは勝手にしなさい」って言えないことぐらいはお前でも理解出来るよな?」
「理解は出来ますが私が尊敬するお父様なら私のために黙認してくれると信じております!
生命の木の葉は絶対に取ってくる自信はありました。
少し予想外の敵が現れて死にかけましたが(小声)」
「ん?
小声で何言ったんだ?」
「いえ、何でもありません。
それにフォンセのことも絶対に諦めません」
「信用してくれるのは嬉しいし、大好きな娘のために頑張りたいってのはあるんだが今回の件は無理だ。
魔物生息地帯に入ったことについてはローゼ達から絞られるだろうから俺は特に何も言わないが、暗殺者の方は、この国の貴族の暗殺もしてるから王都に連れて行って王様に判決を言い渡してもらうことになるだろう。
それに娘のためだからという理由で異議を申し立てるのは無理なことぐらいわかるだろ?」
え?
後でお母様達に怒られるの?
怖い!
お母様達に怒られるならお父様に怒られたい!
「絶対にダメです!
そうなったら私暴れますよ!」
「おい!
落ち着け!
お前が暴れたらシャレにならん!」
「お父様!
酷いです娘を化物みたいに言うなんて!」
「いや、すまない。
つい流れで」
「許しますので、フォンセのことも許してください」
「それとこれとは話が別だ!」
「ケチー!」
「仕方ないだろ!?
俺にだって出来ることと出来ないことがあるんだよ!」
「ぶぅー!」
「んー!」
お互いが睨み合う。
もう完全に子供の喧嘩だ。




