62【決勝戦】
前話の最初の部分気持ちいじって、この話の最初の話と合うようにしますね
「ねえ、ヴィルデ」
「何ですか?」
「そもそもの話し、あの馬鹿二人に脱獄なんて出来るとは到底思えないのだけど」
「それに関しては同感です。
恐らくですが、誰か脱獄を手伝った者がいたのではないかと思われます。
騎士団の方でもその線で調査を進めております。
何かわかりましたらエレナ様にもご報告を入れましょうか?」
内容が内容なだけにヴィルデの声色も固くなる。
「じゃあ、お願いするわ」
「はい、お任せ下さい。
そして、エレナ様」
「なに?」
「そろそろ急がないといけないかもしれません」
「え!?
もうそんな時間!
ヴィルデ急ぎましょう!」
私とヴィルデは急ぎ足で大会会場まで向かう。
◇◆◇◆
某屋敷
「くそっ!
あの役立たずどもめ!
せっかく助けてやったのに小娘一人始末することも出来んのか!」
馬鹿二人のエレナ暗殺の失敗を聞いたとある貴族はとても荒れていた。
部屋の中には割れたツボやら壊れた椅子などが散乱しており、メイドが忙しく片付けている。
「どうする?
このままあいつに出張られると俺が経営している商会が大打撃を受ける可能性がある。
なんとか手を打たなければ」
エレナのおかげでロドデン商会は凄い売上があり、周りの商会も焦ってきている状態なのだ。
「とりあえず、エレスティーナ様がドッグローズに戻られるまでは手を出さない方が良さそうかと」
この屋敷の執事らしき男が口を開く。
「ドッグローズでなら上手くいくとでも言うのか?」
「いえ、相手は公爵令嬢なのでどの道相当難しいかと。
しかし、辺境であるドッグローズの方が屋敷の警備が薄いので確率が多少は上がると思われます」
「そう言われるとそうだな。
それではとりあえずあの小娘がドッグローズに戻るまで待つか。
おい!
それまでに使えそうな人材を集めてこい」
「わかりました」
「それはそうと、脱獄を手引きしたやつの処分はついているのだろうな?」
「はい。
抜かりなく」
馬鹿二人の脱獄を手引きした者はもうこの男に始末されており、痕跡も残していないためこの男達の元までたどり着くことは到底無理なものになっていた。
「ならよい」
男は椅子に座り、今後の襲撃方法について考える。
◆◇◆◇
「それでは第二回リバーシ大会トーナメント決勝戦を開始します!」
「「「「おーーー!!!」」」」
大会の進行は滞りなく進んでおり、ついに決勝戦まで進んでいた。
「一人目の決勝戦進出者は!
何故こんな大会に出ている!第一王子アドニス・センプレヴェルデさまー!」
「エレナと二人っきりで食事する権利は私が貰う!
皆、応援よろしく頼む!」
そう言ってアドニス様が盤の前まで行く。
「キャー!!!」
「ほんとに何でこの大会出てるんですか!
婚約者候補なんだからいつでも一緒に食事できるんじゃないんですか!」
「頑張ってくださいアドニス様!」
歓声などが飛び交う。
「もう一人の決勝戦進出者は!
前回大会優勝者!
そして、何で貴方が出ていると声を大にして言いたい!
ネニュファール家メイド長タフネ〜!」
出場者に興味が無さすぎて何も知らなかったが昨日の決勝トーナメント進出発表の時にタフネが出てきて驚いた。
そして、ロドデンさんに前回大会の優勝者のことくらい知っててくださいとお小言を言われてしまった。
これに関しては私が全面的に悪いので大人しく怒られた。
それにしてもタフネが前回優勝した事をみんな言ってくれればいいのに。
「前回大会優勝者の意地を見せてくれ!」
「メイド長!
頑張ってください!」
お?
屋敷のメイド達も数人応援に来ているな。
「お嬢様との二人っきりの食事する権利は絶対に渡しません!」
二人は握手を交わし席に着く。
「それでは!
試合開始!」
試合展開は一進一退の攻防と決勝戦に相応しいものとなっていた。
アドニス様とタフネの額には汗が出てきており、観客も静かに試合を見守っている。
あれ?
さっきから私一言も喋ってなくない?
まあ、いいか。
下手に喋っても気を散らすだけだし。
私達は試合を見るのに必死で解説など一切していなかった。
試合開始から約三十分、ようやく決着がついた。
「ま、参りました」
そう言ってタフネは両手を地面につき悔しがる。
「エレナ様!
試合終了宣言!」
「あ!
えーと。
勝者、アドニス様!」
「「「「うおー!!!!!」」」」
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