57【馬鹿二人】
んーマジでやばいかもしれない。
スランプ?
これがスランプなのか?
「疲れたー。
どうだった?」
「なかなか良かったと思いますよ」
「そう、それなら安心だね」
「エレナ」
開会式が終わり、ヴィルデと話しながら関係者席に向かっている時、不意に名前が呼ばれた。
「はい?」
私が振り向くとそこには、第一王子のアドニス・センプレヴェルデ様がそこにはいた。
「え!
何でここにアドニス様がいるんですか!?
私何も聞いてませんよ!
てか本物ですか?」
三年前、王都に行った時から、時々アドニス様やカメリアお姉様とあったり手紙のやり取りをしていた。
そして、カメリアお姉様とはもうほんとの姉妹のように仲良くなったのは勿論のこと、アドニス様と私の関係も婚約者候補というものに変わるぐらい仲良くなっていた。
私はそういいながらアドニス様の顔や体を触り本物か確かめる。
「おい!
殿下に対して失礼だそ!」
そう言ってアドニス様の護衛二人が剣に手をかける。
今日は、いつもの護衛とは違う人達をアドニス様は連れていた。
何こいつら?
自分たちがアドニス様の横にいるからって自分達まで偉くなったと勘違いしてるの?
「おい!
お前達やめろ!」
「しかし、殿下!」
「はぁ。
アドニス様、前にも言いましたよね?
あなたはこの国の王子です。
その自覚をしっかりともち、傍に置く人もしっかりと考えてくださいと」
「なに!」
護衛の一人が声を上げる。
「あなた何か勘違いしてませんか?」
「勘違いだと?」
護衛の人がとても不機嫌そうに聞き返す。
「私より偉いのはアドニス様であってあなたではありません。
アドニス様の命令ならいざ知らず、私用で私に剣を抜こうとしたのですから許させる行為ではないですよ?
最悪、私に殺されても文句は言えません」
「な!?」
「はぁ、何でこんな馬鹿二人を護衛にしてるのですか?
いつもの人はどうしたのです」
「馬鹿だと!」
「舐めやがって!」
護衛の二人は剣を抜き私に斬りかかった。
本当にこいつらその辺の盗賊と何も変わらないな。
「おい!」
アドニス様が叫ぶ。
カキーン!
私の横に控えていたヴィルデが剣を抜き、馬鹿二人の剣を弾き飛ばした。
「何があったのですか!」
そこに、警備の人達が駆けつけた。
「こいつらを拘束しろ!」
アドニス様が警備の人に言った。
「殿下!
私たちを見捨てるのですか!?」
ここまでしておいて助けてくれるとでも思ってたのか?
「いや、悪いのは全部お前達だろ?
ここまでしたんだ、もう親の力でどうになかなると思わないことだ」
「な!?」
馬鹿二人は心底驚いたような顔をする。
「やめろ!
俺に触るな!」
そう叫びながら警備の人達によって連れていかれた。
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