表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/94

26【ロゼ】

まあまあヴィルデの話が評判が良かったような気もするんで、ロゼの話も出すことにしました。

結構長いですがこれを二つにわけるのはなんか変だと思ったので一話で出します。

私の名前はロゼと言います。


今は、ネニュファール家の長女のエレスティーナお嬢様の専属メイドをさせてもらっています。


この仕事は私が自分でやりたいと思い志願した仕事ですが、お嬢様は公爵の長女のため専属メイドを希望する人もとても多く、必要とされる素養も沢山あり大変でした。


私がお嬢様の専属メイドをしたいと思ったきっかけは、私が元々ネニュファール家のメイドをしていたのと私の姉がネニュファール家のメイド長をしていると言うこともあり、お嬢様の生まれてまもない頃に一度抱かせてもらったことがあったのです。


その時のお嬢様の泣き声、目は真っ直ぐ澄んでいて私の全てを見透かしているようなそんな目をしていました。

それでいてどこか儚げな感じもあり、守ってあげたいという気持ちになりました。


そして、その後、姉にお嬢様の専属メイドをやりたいと言いました。

言った途端、いつも優しいお姉様の顔が急に真剣な顔になり、

「貴方、それは本気で言っているの?生半可な気持ちで言ってるならいくら貴方でも許さないわよ」

と言われ怯みましたが、お嬢様の専属メイドをしたいって気持ちは決して生半可な気持ちで言ったのではないため、お姉様に、「勿論本気で言ってます。

しかし、私がお嬢様の専属メイドをするには不足している部分が多すぎる事もわかっています。なので私を鍛えてくれませんか?お願いします」

とお姉様に頼み込んだ。


最初は少し渋っていたが、私が何回もお願いすると了承してくれた。


お姉様に教わる時に初めに言われたことが「お嬢様の専属メイドになりたいなら、お嬢様のために死ぬ覚悟を持ちなさい。そしてお嬢様のためなら笑って死になさい」だった。


これはお姉様からの心からの言葉だと直感でわかった。

そして、お姉様が私に教えるのを渋っていた理由は私が大切だと思ってくれているからだとわかった。


それからの訓練はとてもしんどかった。


今までの仕事は今まで通りやり、終わった後や休憩時間にお姉様に訓練してもらうので、休憩時間も睡眠時間もろくに無い生活が三年続いた。


あれは本当にしんどかった。


そんな私を支えたのがたまに聞こえてくるお嬢様の泣き声とたまに見ることが出来るお嬢様の笑顔だ。


私は、お嬢様のあの笑顔を守ることが出来る立場になるために今、頑張っているんだと思うと気が引き締まり、やる気が湧いてきた。


その頑張りが当主様と奥様に認められ、お嬢様の専属メイドになることが出来た。


私が専属メイドに着くことができたのがお嬢様が三歳の頃だった。


お嬢様は、三歳児だというのにとてもしっかりとしていたがどこか猫を被っている節があった。


出来れば、私にだけは本当の性格を見せて欲しいと思ったがそんなことお嬢様に言えるわけもないので、お嬢様の信用を得て本当の姿を見せてくれるように頑張って仕えていこうと思った。


五歳になりヴィルデ様という家庭教師兼護衛を雇い、お嬢様の勉強、魔法、剣術の全てを見てくれることになった。


お嬢様は、賢いくせに勉強が全然出来ません。


それはそれでギャップを感じて可愛いんですけどね。


魔法に関しては、お嬢様は隠してるみたいですけど、魔力量が多いことも魔法操作が完璧なのも気づいていたので何の心配もしてませんでした。


私は常にお嬢様の近くにいるんですから気づかないわけないじゃないですか。


しかし、剣術に関してはまた別です。


本当のことを言えば私は、お嬢様が剣術の稽古をするのには反対でした。


お嬢様が怪我でもしてしまったらと考えると恐ろしかったです。


戦いであればヴィルデ様もいますし、私も身をもってお嬢様をお守りするので剣術の稽古はして欲しくありませんでした。


ですが、お嬢様が親バカな当主様を説得したことで、本気でやりたいと思っているんだと思い、反対せず、出来るだけのサポートをすることにした。


ある日、私とヴィルデ様がお嬢様に呼び出されました。


何だろう?と思いながら行き、話を聞くと、「今からお父様の部屋に行くんだけど一緒に来て、そして、質問の返事以外で口を挟まないで」と言われた。


この話を聞いて、またお嬢様は、何かやろうとしているのだとわかった。


何故私に相談してくれなかったのかと少し寂しい思いがあったが、それを表に出さないようにしてお嬢様に返事をした。


当主様との話はお金稼ぎのことでした。


私も、当主の言う通り、お嬢様はまだ子供なのだから当主様から必要な時にお金を貰うという形で十分だとは思いましたが、私達のことを自分で雇いたい、私達を信用しきりたい、と聞いて嬉しかったのも事実です。


その後、私達はお嬢様の部屋に行き、お嬢様の考えていることを聞きました。


お嬢様に本当の部下、仲間になって欲しいと言われた時はとても嬉しくてすぐに返事をしてしまいそうになりましたが、その前に一応、私達でいいのかの確認を取りました。


そうすると、お嬢様は、真剣な顔で 「まあ、良くなかったらこんな話しないよね。

ロゼがどれだけ私を信用してくれているかはわからないけど、私はこんな話をするぐらい2人を信用してるよ」

と言ってくれた。


私は、嬉しくなりすぐに了承の返事をした。


その後、ヴィルデさんも受け入れ、晴れて私達は、本当の部下、仲間になりました。


それからのお嬢様は、少し変わりました。


私達の前では凄く楽しそうに笑うようになり、口調も大分崩れて今まで以上に話しやすくなりました。


お嬢様、これからもその太陽のような笑顔を私達に見せてくださいね。


その笑顔を守るためなら私は何でもしようと改めて心に誓いました。


今日も読んで下さりありがとうございます。

よろしければブックマーク、評価、感想お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ