18【魔法使います!】
剣術の授業から1週間程がたった。
今日は、初めて魔法実技の授業をヴィルデさんにしてもらう予定だ。
最近初めてが多いきがするが気にしない。
元々は、私が魔法学があまりにも出来ないので実技は遅らせようという話も出ていたが、魔法操作が出来ていることと、私が少しごねたことにより今日から行うことになった。
「今日は、よろしくお願いします!」
「エレナ様、今日は一段と元気ですね」
「そりゃ、めちゃくちゃ楽しみにしてたんですもの!」
「はいはい、それでは始めましょうか。
まずは、試しに簡単なライトの魔法を使ってみましょうか。
魔法学で魔法について色々やってきましたが、魔法を使うことに関してはイメージが一番重要です。
魔法詠唱も結局イメージをさせやすくするためにあるので、一応一般的な詠唱は授業で習いますが、自分が一番イメージしやすいと思った詠唱を作ってもいいんです。
イメージさえ出来れば詠唱破棄、無詠唱で魔法を使うことも出来ます。
このようにね」
そう言ってヴィルデさんが手のひらを上に向けると光る球体が手のひらの上に浮かび上がった。
「おー!
ヴィルデさんも無詠唱で魔法が使えるんですね!」
「まあ、簡単なやつだけですけどね。
難しい魔法は自分で試行錯誤しながら詠唱を作ってますよ。
では、エレナ様、やってみましょうか。
体の魔力を手のひらに集めてください。
あまり集めすぎると大変なことになるので程々でいいでよ。
そこからはイメージです。
光る球体を魔法で作るイメージ。
一応詠唱は、「我が道を照らせ!ライト!」ってのが一般的なやつです。
出来そうなら無詠唱でも全然いいですよ」
前世の記憶があるので、詠唱は少し恥ずかしい反面、少しカッコイイと思ってしまっている私もいるんだよなぁー。
まあでも実用的なのは無詠唱だから出来るだけ無詠唱でいくことにしよう。
そう心の中で考え、ヴィルデさんに言われた通り、私は目をつぶり手のひらに魔力を集めた。
これは魔力操作が出来るので簡単に出来た。
(イメージ、イメージ、ヴィルデさんが出したような光の球体!
まず魔力を球体にして、それを光らすイメージで)
「ライト!」
私がそう叫ぶと目を開けていられなくなるぐらいの光がでた。
「うわぁ」
私はそう言って尻もちをついてしまった。
「エレナ様やりすぎです!
だから魔力を集めすぎると大変なことになるって言ったじゃないですか!」
「ご、ごめんなさい!
抑えようとは思ったんですが抑えすぎで出来なくても嫌だったので気持ち多めに集めたんです」
「まあ、初めてですし殺傷性がある魔法じゃないのでいいですけど。
これからは気をつけてください。
エレナ様の魔力量は多いのですから少なめで充分ですよ」
ヴィルデさんに怒られてしまった。
魔力量は多少、多いとは思っていたがそこまでなのかな?
まあ、多いに越したことはないから気にしないでおこう。