11【家庭教師兼護衛のヴィルデさん】
やばい、ストックがない( ᵕ̩̩ㅅᵕ̩̩ )
一応毎日出すつもりですが、もし出なかったら、こいつやったな!って思っていてください。
最低でも2日に1回は絶対出します!
「着きましたよここが私の部屋です」
部屋に入ってもらいとりあえずソファーに勧めた。
「ロゼ、お茶とお菓子持ってきて」
「わかりました。お嬢様」
何も無いのもあれだと思ったのでロゼにお茶とお菓子を頼んだ。
「えーとまず私から聞いてもいいですか?」
とりあえず何か話をしようと思いまずはさっきの話で気になったことを聞こうと思った。
「私はあなたの護衛でもあるんですから敬語でなくてもいいんですよ」
敬語のことについては前世の記憶もあるせいか初対面のそれも年上にいきなりタメ口っていうのは気が引けてしまうんだよね。
「一応先生でもありますし、せめて慣れるまでは敬語でもいいですか?」
「まあ、お嬢様がそれでいいならよろしいですよ。
で、聞きたいこととはなんですか?」
「あの、さっきお父様の部屋で私に何か感じるものがあった的なことを言ってたと思うんですがそれってなんですか?」
「いろいろありますが、まずは5歳の割にしっかりと受け答えが出来る賢さですね」
「それぐらいならしっかりとした教育をされた子ならある程度は出来るでしょう?」
「まあ、そうでしょう。
ですがブレイン様は、エレナ様は何も言っていないのに礼儀は完璧だと言っていました。
それにそれだけではありませんよ」
「他には何があんですか?」
「エレナ様の身体ですよ」
「ひぃー」
私はそれが変な意味ではないとわかっていたが、自分の身体を抱いて怯える態度をとった。
「違いますよ!
変な意味ではありません!」
「あははっ、わかってますよ。
ちょっとした冗談です」
ヴィルデさんが本気で困ってるようだったのですぐにネタばらしをした。
「本当に辞めてくださいよ。
それにあなたに変なことをしたら私はブレイン様に殺されますよ」
それは間違っていないと思う。
私のお父様は家族のためならそのぐらい軽くやってしまう人だ。
ちょっと怖いね。
「ごめんなさい。
そんなに怒らないでください。
それで私の体とはどういうことですか?」
少し分が悪いので話を元に戻すことにした。
「本当に、今後はダメですよ!
それについては、エレナ様がブレイン様の部屋に入る時の体の使い方はとてもしなやかでした。
それと歩き方で相当体が柔らかいことがわかります。
それにその手足です。
その手足からは、多すぎず少なすぎずちょうどいいぐらいの筋肉がある事がわかります。
エレナ様はこれまで毎日、軽い筋トレとストレッチをしてきたのではないではないでしょうか?
この歳でこれだけのやる気を持っているのです。私などすぐに抜かされてしまうでしょう。
天才という人は確かにいます。
しかし、努力に勝る才能はないと私は信じてますから。」
扉を開けて入るまでと歩き方だけで体の柔らかさなんか分かるのだろうか?
今が夏だということもあり袖の短い服を着ているので腕などが見やすくなっているが別に筋肉がついているようには私は見えないんだけどなぁー。
それに筋トレとストレッチのこともバレてしまった。
別にバレて困ることがあるわけではないのでいいのだが。
そしてヴィルデさんにそこまで言われて少し照れてしまう。
「ありがとうございます。
そこまで言われるなんてとても嬉しいです。
ヴィルデさんが言うように軽い筋トレとストレッチは毎日やってますが、見ただけで筋肉がついているとか体が柔らかさとかがわかる程ではないと思うのですが?」
「やっぱりですか。
私も鍛錬している身ですのでそのぐらいは見極められなければ戦闘になった時に困りますので」
へーやっぱり凄い人だったんだ。
「戦闘って何かしてたんですか?
お父様は鍛錬はしているらしいとは言っていましたが戦闘までしてるとは言ってませんでしたが?」
さっきお父様から聞いたこととは少し違うな?と思い聞いてみる。
「家で鍛錬すると言っても限度があるのですよ。
なので家の騎士団の人達と一緒に狩りに行ったり盗賊を倒しに行ったりしてたんです。
それにたまに近衛騎士団の人達と訓練をさせてもらったり、剣術の大会に出場したりしたこともあります。
本当は近衛騎士団に入りたかったのですが父が猛烈に反対したんです。
父は私を血なまぐさいところに出すのではなくしっかりと嫁がせたかったのだと思います。
なのでこのようなことは出来るだけ表に出ないようにしてるみたいです。
まあ本気で調べればすぐにバレるでしょうけど。
ブレイン様は知らないふりをして下さってるだけですよ」
「そうなんですか。
ヴィルデさんのお父様の血なまぐさいところに娘を送りたくないという気持ちもわかるので、本当に私の家庭教師兼護衛をして頂いてよろしいのかと考えてしまいますね」
「父が私のことを思ってくれているのはちゃんとわかっているのですが、やっぱり、誰かを守れるぐらい強くなりたいという気持ちの方が強かったんですよ。
それにこの家庭教師兼護衛は父もわかってくれるでしょう。
騎士団に入るよりは危険な確率が低いですから。
それにこう言ってはなんですが、公爵家と繋がりも出来ますしね」
「ぶっちゃけますね。
そういうことなら安心してお願いできますね。それでは、あなたが言ったようにヴィルデさんより強くなるように鍛えてくださいね」
わたしは少し冗談ぽくいった。
「はい、任せてください」
それからはたわいない話をして過ごした。
「それでは今日のところは帰ります。
また後日来ますのでその時からはしっかりと家庭教師兼護衛の仕事をさせてもらいますね」
そう言ってヴィルデさんは席を立ち部屋の扉へ向かっていった。
「玄関まで送りますね」
私がそう言うとヴィルデさんは扉の前で立ち止まった。
「いえ、大丈夫ですよ。
それと次来た時にはエレナ様の魔力量の多さと魔力操作について詳しく聞きますね?」
そう笑顔で言って部屋の外へ出ていった。
それを聞いて私はゾクッとした。
「今まで誰にもバレたことないのになんでバレたんだろう。
それにあの去り際のセリフの言い方怖すぎでしょ。
話し始めの時にした冗談の仕返しかな?」
そう呟きながら残ったお菓子とお茶を1人で楽しむのだった。