5歳男子がイケメン過ぎてツライ
世の中の『母』に共感して戴きたい今日この頃。
「ママと黒はどうして結婚出来ないの?」
母親なら悶絶必死のこの言葉、まさか我が子から聞けるとは思ってもいなかった。
やべえ、これでご飯3杯は軽くイケる。ありがとうございます。母の何かが開店休業です。だけどやめなさい、炭水化物の摂り過ぎは血糖値がパン並みに上がるから。
「ママ、今日のお弁当美味しかったよ?」
5歳男子はリップサービスも完璧だ!
しかし、残念。それは唯の白ご飯だ‼︎(おかずは保育園で供される)
「お茶もぜーんぶ飲んだよ?美味しかったよ」
おおう、それは伊◯園に言ってやってくれ。
ママは2Lのペットボトルから注いで氷を入れただけだよ。
「黒は何歳になってもママの事が好きだよ」
「ママ、黒が大きくなってもお写真(遺影)にならないで」
これを舌足らずな方言交えて肩越しに振り返って言う。
あー分かるわ。今なら分かるわ。若い頃、息子は若い恋人みたい。可愛い。嫁に嫉妬する。良く周りでそんな話を聞いてたんだよねー。
そんなバカな。ショタ萌えか?相手は五cmち○このガキだよ?アッハハ、ありえなーい!って鼻で笑っていた。
すいません、諸先輩方。5歳つるつる男子ナメてました…。
「やめ〜ッ‼︎黒曜ナニしてんの〜〜⁉︎」
ぺろぺろペロペロ。
「大人の足にトー○スの歌を「ヤーメーロォーやーッ‼︎」」
こ、コワイ、ナニこの5歳児。
気がつくと寄ってきます。ペタ、とくっついて、「黒、ママ大好きな〜〜」とか宣います。
「ママ、ちゅーしよっか?」
「─────あらゆる意味で結構です」
お断りしますお断りします。両手で頬を捉えて正面に軌道修正しようとしないで下さい。
「バスの中とか、皆見てっからムリ」
「じゃあ、(小首を傾げて)一回だけ?」
…回数の問題でもありませんから。
怖い。自分が怖い。絶対鬼姑にはならぬと決めたこの身に降り掛かるマイナスの種が発芽しない様全力で抗う。
「ママ、バラのシャツ可愛いね?」
「あら、ありがとう」
「どこで買ったの?」
「し○むら」
「何で買ったの?黒が可愛いと思うから?」
「………」
息子よ。ママは一々君の反応を期待して服を買ったりしません。
「いいから、早く服を着なさい。風邪引くから!」
「きゃ、見ないでママ」
「見ませんよ、そんな小っちゃなち○こ」
「え〜〜」
そして、息子はさらりと言い放つ。
「──────じゃあ、大きかったら?」
ブフッ‼︎
「……大きくなる頃には見せてくれなくなると思います。いやむしろ、そうあれ!」
あたしは、旦那の所にスライディングで飛び込み、こう叫ぶ!
「アレは誰の血だァ───────ッ‼︎」
「俺の血だよ(スパン)」
ニヨニヨと笑う旦那。
「…ただねぇ、俺は反抗期を経て『女の人は褒め倒すべし』という人生の結論に至ったんだけど…黒曜は5歳にして既に俺の最終形態になってるんだよね」
て、事は治らないかもしれないのか⁉︎
何て『血』だ!(バイキン○小峠調)
今日も母は萌えと戦い続ける。
「黒は月曜日も火曜日も水曜日も木曜日も(要するに平日)ずっと朝寝坊してたいんだよう」
とベソベソぐずってる5歳児に「休みに纏めて寝たら?」と冷たく言い放ち、影でその愛らしさに翻筋斗打っている。
理想のヤンデレが凄え身近に居たよ!
ねぇそれが息子ってどういう事だよ、神様‼︎
むしろ、ハムの脳内ヒーロー結集しても敵わないよ、アレ。
たーすけーて!私の理性‼︎耐えろ、母の矜持!
今日も5歳児は愛を説く。
母はこれがいつ『ババア』と罵られる様になるのか恐々としながらお顔のお手入れに余念がないのですよ。
でも、ヤンデレ継続も怖いから。
ゆっくり大きくなって、優しいまま、なるだけ早めに逞しいお嫁さんをその勢いで捕まえて欲しいです。
ママは早めにバックステップでその様子をパパと一緒に遠くで静かに見守りたいのです。
だから、可愛いツルツルのほっぺを差し出して、「ちゅーしてもいいよ?」って言うのはヤメろ。
おわり。