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大鴉の恩返しは傍迷惑  作者: noll
紅茶編
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70/84

勝利の行方


 まさかのフラミンゴの裏切りにより、わたしが望んでいた結果とは程遠い物になった事は確かであろう。さて、あの二戦目の酷い番狂わせが起きたの事により、決着は思うほど呆気なく終ってしまったのである。それもその筈。実はフラミンゴの他にも、あのハリネズミでさえも共犯に回り、わたしの勝利への後押しをしたからである。一体全体どうしたことか。まるで神の悪戯のごとく、わたしが良く思わない方向へコロコロと転げ回った。二戦目ショットにより、追加で二回ものスイング権を獲得したわたし(とフラミンゴ、ハリネズミ)は再び踊らされるようにしてショットをかます事となった。ハリネズミはフラミンゴの頭が当たる前にコロコロと転がり出し、四番五番と駆けだした。そして六番目の門の手前で止まり、追加ショットの一回目が終る。そして二回目となる追加ショットをするべく、再びフラミンゴを構えた。そして先ほどと同じようにフラミンゴに当たる前に駆けだしたハリネズミはクルクルと前まわりを繰り返して六番目の門を通過した。

 もはや笑えない大逆転を果たした中、憎々しげに睨みつけてくる女のスイングを見つめた。しかし女は悲しくも四番を過ぎるも、五番の門近くにあった石にハリネズミが驚いて止まってしまった。なるほど、生物を使用すると”こういうアクシデント”にも遭遇するのか、と一人感心しながら見つめていた。追加のショットを獲得しても石のせいでハリネズミが動いてくれないと云うまさかの出来事により、女の出番は泣く泣く消えてしまった。哀れである。

 こうして回ってくるのは必然的にわたしなのだが、ほとんどわたし自身の力など一切使われていないこのクロッケー。わたしの感情を読み取れる人がいるならばさぞ面白くもないゲームであろう。わたしもそうである。まるで操り人形のようである。やや自分のことながら皮肉に思い思わず笑ってしまう。そうしてわたしは踊らされながらフラミンゴを動かした。ハリネズミはまるで決まり事のように動いて杭に当たった。

 遠くで聞こえるトランプ兵隊のラッパ音が酷く頭を響かせた。

 こうして嬉しくもない商品を獲得したわたしは、近づいて来る寝ぼけ爺さんを待った。


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