プロローグ
私立桜寿高等学園。
この学園には3人の王子様が居る。
一人目―――波瀬 静流。高校二年生。
金色の少しくせっ毛の髪に、青色の瞳。フランス人とのクウォーターとのこと。
女性に見間違えるほどの端正な容姿に、名前の通り物静かな性格。
年齢に比べ少し幼い雰囲気があり、弟みたいな感じになるのか上級生やお姉さんタイプに人気が高い。
二人目―――篠原 由紀。高校二年生。
見た目は、眼鏡を掛けていて生徒会長タイプ。実際、生徒会副会長に就任している。
物腰が柔らかい紳士タイプで、生徒会副会長としてもとても真面目でしっかりしている。
そんな姿から、彼は下級生にとても人気が高い。
そして、三人目―――牙城 暁。高校二年生。
黒髪、黒目そして切れ目なためクールビューティ印象を持つ。
実際、クールでありストイックな面もあるが時より何より・・・コイツは俺様なのだ。そんなギャップが良いのかは全くわからないが・・・何故だかこの男が一番人気があると言う・・・世の中は不思議だ。
そして、彼らと同じくらい有名な女の子も我が学校には居る。
西条 飛鳥。高校二年生。
桜寿高等学校のプリンセスと言われる程、彼女の容姿は完璧だ。特に笑った時の笑顔は何人もの男を落とす最強必殺技だ。
性格も自分の外見など歯牙にもかけず、とても気さくで明るい子と聞く。そんな彼らと彼女は出逢い、巡り巡って恋にとか発展をするのを私は見守ると言うか傍観する予定だった。
そう、だったのだ。過去形なのだ。
何がどうなってこうなったのかははっきり言ってわからかいし、わかりたくもない。
しかしながら、どう言うことなのか全くわからないが彼らと彼女の興味の矛先が何故か私に向いてしまったと言うのはもう変える事すら出来ない事実となってしまったらしい・・・。・・・マジでふざけるなよ。