ハグの力
私の地元の風習で8月16日は送り盆。
この世に帰ってきていたご先祖様をまた向こうへ送り出す日です。
皆さんは『ハグ』していますか?
ガッツリ日本人の私は数年前からしています。
酔っぱらった勢いとかじゃなく、素面でも照れずに出来ます。
もちろん、生理的に嫌われてないと思ったらですが。
私がハグをするようになった最初のキッカケは、災害の復旧作業に携わったときです。
私も被災者でしたが一人暮らしだったので、家のことより職場の復旧に力を注ぐことが出来ました。
……でもやっぱり、心も体も疲れます。
そんなとき、一緒に作業をしていた人から優しい言葉をかけてもらいながらハグされたんです。
その時に思いました。
ハグって、する方もされる方も元気になるんだ、って。
それがあってから。
私は実家に帰省して、また実家を出発する日に、母をハグするようになりました。
軽く抱きしめて、「身体、大事にしてね」と声をかけながら背中を2回ポンポンと優しく叩く。
帰省したときに必ずやるようになったそれは、
実家を出発する別れと、また元気に会えることを願う、私と母だけの小さな儀式になりました。
今年はご先祖様より少し早く実家を出発。
いつものように母をハグしてきました。
いつもと違ったのは、
見送りに来ていた甥っ子がハグを『求めてきた』こと。
もしかしたら私と母を見ていて、見様見真似でやったのかもしれない。
私がやっている理由は知らないかもしれない。
でも、いつか甥っ子も分かってくれるかもしれない。
他人を思う気持ち、心を込めた行為には『すごい力』があることに。
Uターンラッシュに巻き込まれ、人混みや気温にやられて身体が暑い。
でも心はほんのり温かいまま、これを書きました。
ハグって本当にすごいです。
でも、知らない人にいきなり抱きついて逮捕されるってニュースは見たくないので皆さん用法に気を付けてくださいね。
その甥っ子に新幹線の車内からメッセージを送りました。
「車内販売のアナウンス、すっごい萌え声!!」