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幕間


「はぁ、はぁ・・・」

 小さな少女の身体をそこかしこに乱立する木々の先端が傷つけていく。

帝国兵の隙をついて逃げ延びた少女は、自身の限界を超えて走る。

目指すはイクシード王国。

 「あっ」

 少女が森を抜けるとそこにはイクシードの情景が広がっていた。

 「よかった・・・これで・・・」

 「お嬢さん」

 少女の身体は緊張のあまり硬直した。

少女のすぐ後ろから男の優しい声が聞こえてきたからだ。

 「あ、あ・・・」

 少女は怖くて怖くて堪らなかったが、それでも勇気を振り絞って後ろへと振り向く。

振り向いた先にいたのは悪魔の仮面に煤けたコートを被った男だった。

 「可哀想に。こんなに傷ついてしまって・・・」

 悪魔の仮面を被った男は少女の身体を労わるように抱きしめる。

 「あ・・・う、うぅ・・・」

 それが少女の限界だった。

それまで緊張の糸を張り巡らしていた少女だったが、男に抱きしめられたことで一気に糸が解かれたように小さな身体を地面に落とし、男に抱きしめられたまま泣き出す。

 「何があったのか教えてください。私で力になれることなら私も協力します」

 少女は男の言葉に泣きながら頷くと、これまでのことを男に話し始めた。

イクシードにいたはずの自分たちアバルトの民がいつの間にか皇帝の目の前にいて、自分たちを人質にとられたアセリアが何の抵抗もできずに捕らえられたこと。

だから、アセリアを助けて欲しい、と。

そこまで言って少女は気を失ってしまった。

 「カムナ・アバルト! お前はまたそのように卑怯な真似をっ! 私だけでは飽き足りないのか!」


そろそろ終わりそうです。

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