次は...、私の番なの?
友人の消化が終わると突然列車全体が揺らぎ始めました。
「今度は何!?」
先程リュミアを失った心情から抜け出せていないと言うのに休ませてもくれません。
何とか立ち上がり辺りを確認してみると、胃酸のシャワーがこの3車両目全てに降りそそいだのです。
これには堪らず動き出すしかありません。
すぐ様2車両目に向かったのですが、そこで違和感に気がつきました。
(...、私以外の人がいない!?)
その事に気がついた瞬間、私の頭が冴えわたり、次は私の番なのだと理解しました。
(...列車に喰われるくらいならいっそ...)
私は列車の窓を思いっきり蹴飛ばして窓を破ろうとしたのですがビクともしません。
(...結構固い...)
1回目の蹴りで窓を壊せないと踏んだ私はすぐ様1車両目に戻り最後尾のドアを開けようとしましたが開きません。
(やっぱりダメ...か)
心の奥底でそう感じた時...。
ジュッ...。
肩に例の痛みが走ったのです。
「痛い!!」
私がそう感じて上を向くと、そこには大量の胃酸が垂れ落ちて来るのが見えました。
「わっ...」
回避不能の胃液の濁流に私は飲まれてしまったのです...。
ジュッ...ジュジュ...。
どんどん溶け出す体の激痛に頭がどうにかなりそうでした。
全身が胃液で溶かされるという激痛は、想像していたよりも遥かに恐ろしく辛い物なのだとこの時になって知ってしまうのでした...。
(私が今まで食べてきた魚とかもこんな気分だったのかな...?)
なぜ今更こんなことを考えているのか分かりません。
ただ...、分かる事は私の生命の火が今消えようとしている事だけ...。
(もうルシェ先輩や漫研部の皆に会えないのかな?)
そう思うと涙が溢れでてきましたが、それさえも胃酸によって無情にかき消されてしまう...。
全身が溶けて感覚がなくなりつつなったその時でした。
(まだ生きたい?)
直接脳内に謎の少女の声が響いてきたのです。
(誰?)
(私が誰とかどうでもいいだろ?、それよりもまだ生きたいか?)
そんなのこう答えるに決まっています。
(生きたい!!、私はまだこの世界で生きたい!!)
私の意思に賛同したのか、彼女はこう答えました。
(分かった...、あんたの体頂くよ!!)
その言葉を聞いた瞬間、体内に何かが生まれた様な気がしましたが、そのまま気を失ってしまう私なのでした。




