偉大なるダンジョン
主人公は引きこもりたい
うつらうつらした意識の中なんとなく生命を得たのがわかる。
一度失った喪失感を味わったからなのか、肉体を得たことに敏感になっている。
お腹が減った時に飯を食べた。喉が渇いたときに水を飲んだ。酸欠の時に空気を吸った。
足りない時の枯渇するような感覚と、満たされた時の感覚を肉体で経験したせいだろか?
卵に入っている感覚がある。
《なんだこれ?ダンジョンって言ったから目覚めた時には洞窟ボディを手に入れていると思ったんだけどなー》
《よくわからん。
あのハイテンション女神がかなりハイだったから、間違えて変な生命体にさせたかもしれないな。》
《そうだ!さっきまで魂のまま見ることが出来たんだ!
さっきと同じように同じように・・・》
ボンヤリと周りが見え始める。
《おお!イクラみたいなのがいっぱいある!?
ぷりぷりした新鮮なイクラがいっぱいだよ!》
《おい!我がボディーも新鮮イクラさんだよ!
ご飯にぶっかけたいたら、美味そうな見た目だぜ!
想像してた転生と違うーーー》
「それは君からしてみれば、みちのせいめいたい、だからかな?」
《うおぉ!?死神ちゃんいたの!?》
「まるでいたらいやだと、いってるみたいだよ?」
《おっとむすっと拗ねたような顔をしてらっしゃる。可愛い。ずっと一緒にいたいね。
養ってあげたい!》
「ずっといっしょにいるよ?きいてないの?」
《聞いてない聞いてない!ご褒美かよ。転生速攻美少女ゲッツ!!
パ↑パ↓が面倒を見てあげるよーん。》
「やっぱり君はばかだね♪おもしろいよ、それと死の神にせいべつを、もとめるのは、まちがっているよ。それにそのからだで、どうやってめんどうを、みるのかな?」
《なん、だと?
何も出来ん新鮮イクラボディーが憎らしい。》
「君をさぽーとするよために、かおみしりのわたしがえらばれたんだ。ほんとうは、この世界の神がめんどうをみるのが、いちばんいいけど神手がたりないみたいで、ひまなわたしがきたんだ」
《むしろ願ったり叶ったりだよ!》
「ついでに2mこえのむきむき戦神がくるよていだったよ」
《忙しくてよかったーー!
むさい神とずっと一緒の可能性があったのか背筋が凍るぜ。》
《華のある(死神ちゃんとの)生活が送れそうで嬉しいです
あと贅沢を言うなら、こんなジメジメした洞窟じゃな風通しと見晴らしが良いところがいいな。》
「それはじぶんでさがせはいいよ?あと1ヶ月くらいでこのダンジョンがさんらんするから、かぜにのってただよってみるのもわるくないかも」
《ダンジョンって産卵するんすか。
まるてサンゴ礁みたいですね。
そんな生まれ方するやつに自意識なんてあるんですか?》
「ダンジョンに心があるのはまれだね。みんなざっそうみたいに、ただ生えるだけだからね」
《変な生命体ですね》
「君もなるんだよ」
《そうでした。》
《この洞窟がダンジョンなのか。
もっと明るい所がいいな。
長寿命とか言ってたけどこのまま長く生きるのかー
ジメジメしててカビ臭くて薄暗い
キノコ生えて来そう自分に》
「ダンジョンはどうくつだけじゃないよ。」
《マジっすか!説明も願いします!》
「[森ダンジョン、都市ダンジョン、生物ダンジョン、城ダンジョン、マップ兵器ダンジョン]とかいろいろあるよ。とりあえず、いりくんでいたり、つつじょうだったら、ダンジョンになるよ!」
《結構定義がガバいですねー
でもダンジョンの数だけロマンがありますな。
目指せ最高のダンジョン!》
「そうだよ、めざすんだ、さいこうのダンジョン!」
《死神ちゃんの最高の笑顔頂きました》
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そして何も出来ないのでそのまま1ヶ月がたとうとしていた。
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「ほらみんなもとびたとうと、しているんだよ、君もとびたつんだ!」
《やだよーやだよー!まだ穴蔵生活を満喫したいんだよー!まだ1ヶ月経ってないよーあと5日のこってるよー》
「ほんの25日まえまで、じめじめしたダンジョン、いやだ、いってたのに」
《いやーねえ、このイクラ肉体にはここの湿度が良い感じなわけですよ。それにスライムさん達が自分を含めて、周りを綺麗にしてくれるしダンジョンが栄養もくれる。それにこの圧倒的な抱擁力!ここにずっと住むーー!》
住めば都とは言うが、近くにキノコが生える環境なので出ては行きたい。
だがこの1ヶ月の間、死神から外にはモンスターがいることドラゴンや魔族、当然のこと人間がいることを伝えられている。
しかも人間はギルドを組んでダンジョン攻略をしているというではないか!
そんなもの生まれたて、日本生まれ日本育ちの引きこもり非戦闘抵抗民族のゆるゆる平和ボケな自分にゲームやラノベに出てくる“冒険者”に何も出来ないまま討伐されるだろう。
そう。人間は内陸に海の幸を取れるようにと女神からの配慮で作られたダンジョンを、ダンジョンの魔石を取るために、壊しているのだ。
それは人間には魔石は巨万の富、莫大なエネルギー源、ダンジョンにいるモンスターの抑制などができる。
だか、それは人間の都合であって女神は“生物たちに”ダンジョンの恵みを与えているのであって
“人間だけに与えているわけではない”
その為、人間はダンジョンの敵であり多くの生物を守るための要塞になり、ゆりかごになるのだ。
《外に行きたくない理由が多すぎて嫌すぎる!こちとらずっとココにひきこもるわ!外危険すぎやねん!やってられへんわ!》
周りのダンジョンの卵はサンゴ礁の産卵にのように、一斉に飛び立てるようになっているが自分はしがみついている。
死神ちゃんが「いきなよ」と言うと《行きたくない》
駄々をこねながら3日ぐらい粘っている。
飛び立ち始めているダンジョンの卵はまるで赤いスノーダストの様に、煌きながら昼間の星になっている。《おお!綺麗だなー》とぼんやりと考えながら死神の言葉を流していると、急に黙り始めた。
焦る。
《し、死神ちゃん!べ、別に死神ちゃんのこと信頼していないわけじゃなくてだね!家の近所ですら怖かった自分がですね!いきなり異世界モンスターイッパイアドベンチャーハードモードに1ヶ月くらいでは、なかなか慣れないわけでして。イージー日本でもアドベンチャーなのに生きないハードはとてもとても 「このダンジョンに侵入者がきたみたい」
言葉を遮られたのは、この世界に来てから一番恐れていたことを死神が感知したからだ。
《どどどどどどどどどどどどどどっどうしよう》
ガタガタブルブル
「3日前にきたみたいだね、まさかアングランノムのおくまでくるとは、なかなかつよい」
《もしかして自分は討伐対象でしょうか?》
「そうだよ」
《そうですよねー!》
もう腹をくくるしかないか!
飛び出せ外の世界に!
「しがみついてたら、とびたてないよ?」
《いやーコレはアレでして。飛び立つにも、ねえ?もう少し、ねえ?》
「アングランノムがむりやり、とばそうとしているよ?」
ーーーーーーーーーー
天井に無理やり開けた穴からひとが飛び降りてくる。
鎧を着たゴツい男性が着地してから、周りを確認する。
「モンスターは居ないな。一気に三層下まで行けたな。降りて来ても良いぞ!」
その声を聞き2人の女性が降りてくる。
「なによここ!?泥だらけじゃない!」
背の高く細身で金髪の美しい女性が嫌そうに声を出す。
薄すく際どい服を着ているのに、皆は目がいくだろうが彼女の耳がとても長いのを見てしまうと、目を合わせたくなくなるだろう。
世界樹の加護により必中の矢は例え盾で弾いても、城の中に隠れていても、必ず、必ず当たる。
とても恐ろしい種族[エルフ]である。
フルネームはベガ・アダタリスであり、絶対守護者。
森を愛する彼女はここの環境はお気に召さないようだ。
「・・・さっきまで森だっだのに沼地に様変わりしたね」
小さな声で喋るのはこのパーティの大魔術使いでありメイン火力少女。
背が小さく可愛らしい見た目。髪は青くフードを軽く被っている。だか、見た目に騙されてはいけない。
とても頑丈であるダンジョンの壁を縦にぶち抜ぬける魔術。それを、事もなさげに三発使っている。
最早人外の域である。
MPどうなってるんだよ
「・・・貧弱な細枝はすぐにでも枯れてしまいそうな環境」
「その細枝って誰のことかしら?アール・ティイラリー・ブリューデルさん」
「・・・フルネームで呼ぶなと言ってる。草しか食べないから頭は家畜並みにしか育ってないの?青虫」
「あら?ごめんなさいアール・ティイラリー・ブルューデルさん。私の呼び方を統一出来ない人が哀れにも、自分の名前を忘れないように気遣ってあげてるだけよ。貴女に合わせるなら[石モグラ]と呼んであげる」
「・・・貴様。ダンジョンみたいに風穴あけてやる。」
「すぐ怒るのね(笑)まるで子供みたい。小さな小さな子供。貴女も私みたいに自然の恵みでせめて家畜並みには頭を育てたら?青虫も細枝も私を侮辱する言葉にはならないわ。一人で穴掘りすぎて忘れちゃったかしら?私は頭も体つきも大人なびている
もの。嫉妬?(笑)」
「・・・黙れ。胸の栄養、髪の毛と身長に行ってるくせに」
「こいつ!射殺してやる!」
「・・・すぐ怒るまな板」
なにをこのヤロウ!とドワーフの癖に!その褐色の肌は土で汚れてるからでしょ!
怒りながら、矢避けの加護があるのを知っているから、ナタを振り回しながら罵声を浴びせているが、アール・ティイラリー・ブリューデルは防御魔法で全てを止めていた。
MPどうなってんだよ。
(はぁー。いい加減しろよな凸凹女達め。自分の能力が高いからって過信しすぎだろ。)
また何度か目のため息を漏らしながら美女達の会話を聞きながら索敵もおこなう。
遅れて天井の穴から女性、パーティーの殿が降りてくる。
「仲良くしましょうブルューデルさん。アダタリスさん。ダンジョンで揉め事を起こして帰って来なかったギルドメンバーは沢山います。それて目標もすぐそこですよ!」
白い鎧を身につけた茶色く長い髪の女性が話しかける。とても重そうな鎧は神法により服のように軽い。そして反動、衝撃を防ぐ加護がかかっているその鎧は、その装着者の体のラインを模るようになっている。無骨な鎧は、岩のようでありながら彫刻の美しさも兼ね備えている。
強力な聖剣の使い手。
俺なんかに気を使ってくれる良い人だ。
ニッコリとしてしまう。
ここにはモンスターはいない、手で気にしなくても良いと合図しとく。
向こうも頷いて見せてくれる。
「貴女は剣でも振り回してなさい!モンスターは上の階よ行きなさい」
「・・・BBAはししゃり出てくるな」
「未だ肉体はピチピチですよ!首回りとか見てくださいよ!ここ!ここ!!こんなに綺麗なんですから、ほら!爪とか指とか見てくださいよ!!それと上の階は殲滅しました!私は後衛だからついていきますから!全てを打ち落として見せますよ!」
聖人フェアー・セィイン・フェイムスは聖人ゆえ肉体が朽ちることがないため、外敵、内敵による攻撃て死ぬことのない半不死身である。
そして、神から愛される聖力により若く美しい姿をしている。
なぜかテンションが高い。
神法と剣術の斬撃を飛ばす。剣士とはなんだったのだろうか?な戦い方をする。
後衛の防御も彼女の仕事。
黙っていたら完璧な異性だと思う。そして年齢を聞くのはタブーである。
「フェイムスさん貴女もそこに入っては話が終わらなくなります。おい、ブリューデル煽るな!ベガさんも落ち着いて下さい」
三人はチラッとこっちを見ながら「ハァーー」とブルューデルがため息をし、アダタリスが「ふんっ」と不敵な笑みを見せる。
フェイムスだけは「皆様とコミニケーションを取りたいところですが、依頼を終わらせるのが先ですね!先ほどの森の・・・」それ以上言わせないように敵の索敵を手で合図しとく。
喋らなければどうということはない。それ以上喋らさないようにする。
「・・・ワタシの荷物持ちのくせにベガを庇うんだ?」
「そんな荷物持ちなんてフェールさんは私達[労働者組合]のメンバーであり、ブルューデルさんが主張する 「別に庇っているわけじゃない、ここは世界一巨大なダンジョンだ。かなり危険な罠もある『気を引き締めろ』と言いたい。フェイムスさんは索敵をしてください」 索敵はしてます!フェールさんが自分の物は貴女の主観的な話であり正式な規定でわありません![労働者組合]への登録は 「ムーラよく分かってるじゃない。ここは危険は場所なの、[石モグラ]は邪魔なの帰ってくれる?」 女神教会が認めたものであり、神が認めた事になるのです!それは運命なのです!私達は神によって 「・・・フェイマス魔石取ってない。もう一度上の階に行くべき。私は帰れない、やるべき事がある。毛虫には分からない」 あっ!そうですねちょっと取って来ますね!私としたことが今はどんなに小さな魔石も大切でしたね!最近ダンジョンばかり来ているので忘れてました。 「あぁ。貴女は[石モグラ]でした。ここが帰る場所なのを忘れていたよ。すまない、まさかこんなジメジメした所に住んでいるとは思わなくて」
ですが“勇者”が未だ上にいるので魔石は「おい!コッチに通路を見つけた!こんな所おさらば「「未だ決着がついていない」」はい」 もう集まっているでしょう」
フェイムスが見上げるともう一人が降りてくる。
「魔石も集まったし、依頼を終わらそう」
黒髪か光を放つが如く美しくその容姿は中性的な見た目で男の俺で見とれてしまうカリスマ性。
勇者。ミチカ・ハヤミ
圧倒的な強さを持つ正義の化身のような奴の登場だ。
冒険者の設定どうしようか?