プロローグ
我慢できずに書き始めてしまいました
勢いだけの更新ですがよろしくお願いします
1、プロローグ
地球は青かった。
彼の有名な宇宙飛行士のセリフである。
実際は海が青いんじゃなく青い空を海が反射して青く見えているらしい
空が青いのは大気組成のおかげ
地球の大気が宇宙からの太陽光を乱反射させ青の光だけが残るから
因みに火星の大気は組成が違い昼間の空は赤いんだそうな
ということはもし火星に海があったら宇宙から見たときに、
火星は赤かったみたいなセリフになるのかね?
いやそれ以前に火星はもともと赤いやん
などとくだらない思考をしていると
『静かにしてください』
頭の中に女性の声が響く
透き通るようなソプラノヴォイス
ただし感情というものは感じられず
どちらかといえば流暢なボカロって感じの口調である
だが静かにと言われてもさっきから一言も発していない
それどころか身動ぎ一つ、瞼一つ動かしていないのである
正確に言うならば動かせない。目すら開けることができないというほうが正しい
ただなぜか視界だけは360度全周囲に認識できる
その映像だけが頭に入ってくる感じではあるのだが自分で見ているわけではない
今現在、俺のいる場所は眼下に惑星を臨む場所
すなわち宇宙空間である
そこに球体に入って浮かんでいるだけ。
イメージ的にはガチャガチャのカプセルみたいなものになっている
『軌道計算完了。只今より大気圏突入を開始します』
え?ちょっと待って?
やっぱりというかこれ実際の景色なの?
CGとかVRとか特撮とかどっきりとかじゃなくて?
『問題ありません、99.7%の確率で生きて地上に降りられる予想です』
淡々と言ってやがりますけどそこは100%って嘘でも言えよ!微妙に半端な数字にしないで
『100%の確率で生きて地上に降りられる予想です。嘘ですけれど』
いや、ほんとに嘘っていうなよ!余計に怖いわ!
冷徹な口調なのになんでノリがいいんだよ
とか言っている間に視界が切り替わってくる
ガチャカプセルの周りが明るくなってきた
同時に空気の摩擦で底面が赤く発行している
おいおいほんとに大丈夫なんだよね?もえつきたりしないよね?
『ご心配なく。理論上は安全であると出ています』
理論上ね。実証実験とかもばっちりなんだろうね?
ひしひしと嫌な予感がして聞いてみた
が聞くんじゃなかったとすぐに後悔したね
帰ってきた答えは端的だった
『たった今が実証実験です』
地上から見た一筋の流れ星。
そこからは声にならない叫びが聞こえたとか