魔導姫シャルロット
ユリーカのスタイルは剣士のようで、薄い鉄や皮で保護された鎧に背中には大剣が。
腰にはレイピアが刺さっている。
「この結界の中では体がダメージを負っても魔力が代わりに減少するだけで怪我はしません。
それでは、始め!」
最初に動いたのは俺。
魔法使いの剣士との基本の戦い方、下がりながら魔法を詠唱して打ち込む、を実行する。
ただし、打ち込むのは粉塵爆発。
左右同時に。
普通の人間なら塵も残さず消し飛ぶはずだが、今回は魔力が減るだけ。
とは言え既に半分は切っているだろう。
銃をくるりと回しながら、さっきと同じプラズマが出る目で話しかける。
「さて、今降参すれば命は助けて上げよう」
「何言ってるのよ!
ここは結界の中。
何をされても死なないわ!」
銃口を真上に向けて引き金を引く。
「魔法解除」
結界がキラキラ光る破片に成り、砕け散っていく。
「もう一度聞こう。
降参すれば命は助けて上げよう」
向こうで先生の止めるような声が聞こえるのは幻聴だ。
「誰が降参すると思っているのかしら。
舐めないでくれる?」
「それが答えで良いのかい?」
ユリーカは大剣を強く握る。
それに向けて引き金を引く。
銃口から出るのは火焔球。
直径20㎝程の二つの炎の球をユリーカは大剣で切り裂く。
「あんなことを言っておいて出せる魔法はこれだけかしら?
まあ、粉塵爆発を二発に魔法解除まで使ったのならば仕方がないけどね」
銃をくるりと回すしながら言う。
「さて、どうだろうね?
私はまだ変身をあと40以上残しているけど?」
ユリーカは大剣をその辺に放り投げると、腰のレイピアを抜く。
「先手は貴女に譲ったから、今度は私のター……うわっと!」
ユリーカの頭の数㎝右を火球が飛んでいく。
「良いことを教えて上げよう。
決闘は、ターン制じゃないよ」
「っ!解ってるわよ!」
ユリーカがレイピアを構える。
「いくわよ!」
あちらこちらから飛んでくる刃。
それの全てをかわし、ながらチマチマと下級魔法を撃ち込んでいく。
もちろん一回毎に銃を回すのも忘れない。
数分後、
「これでチェック・メイトよ!」
俺の首にはレイピアが突きつけられていた。




