図書館の黒姫
さて、引きこもりを引きずり出す方法。
これはもう、あれをするしかないんじゃないだろうか。
日本人に伝わる引きこもりの引きずり出しかた。
天岩戸の引きこもりの神様、天照大神を引きずり出した方法。
①まず、ドアの前で騒ぐ。
②ドアを開けたところに手榴弾を投げ込む。
③慌てて出てきたところを捕まえる。
うん、完璧だ。
なんて冗談はさておいて、どうしよう。
取り敢えず、会いに行こう。
王宮を歩いていく。
暫く行くと、向こうから同い年位の少年が歩いてきた。
少年は俺の前に立つと、
「おい、お前、俺の妃にしてやる‼」
は?
えっと…、どう言うこと?ゴメン、よく分かんない。
「おいお前、聞いてんのか?」
一応聞いてます。理解が追い付いてないだけで。
「俺はクロア・ガードメール。
この国の、第一王子だ!」
で?
と言うか、後ろの角からからズモモモモと黒いオーラが出ている。
目を凝らすと、父が第一王子を睨んでいる。
あ、出てきた。
「第一王子様~?私のシャルに何かご用ですか~?(おい、チャラ王子、俺のシャルに何手ぇ出そうとしてるんだ‼)」
うわー、心の声がヤバイ。
つーか俺好きすぎだろ。
「おいチャラ王子。シャルに近づくな‼(第一王子。私のシャルは初めての王宮で緊張しているので、あまり脅かさないで頂けます?)」
心の声と建前が逆になっている。
何かギャーギャー言いながら二人で歩き去っていった。
仲が良いな。
鬱陶しいのも去っていったので、また歩き出す。
10分後、着いたのは大きな扉の前。
王宮図書室。
1~5階層まであり、深くなる程危険な文書がある。
重い音をたてて扉が開く。
この扉、カードキーを持っていると自動で開く。
わー便利。この世界にコンビニが出来るのももう直ぐだね!
とか考えながら第三階層まで降りる。
ちなみに、
第一階層…一般図書
第二階層…公式文書
第三階層…王国歴史書、貴族家系図
第四階層…低級魔導書
第五階層…中・上級魔導書
となっている。
第三階層、第一類図書棚専用閲覧机。
そこには、黒髪の天使がいた。
とても複雑ですみません。
ちなみに、図書館の配置は覚えなくて大丈夫です★




