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珠巡り  作者: 桜咲 雫紅
三章 兆候
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何事もやりすぎはいけません

ランク『Z』および『S』の攻撃系異能者の試験会場であるグラウンドにて。


グラウンドに飛び込んで早々弾丸のような突きが己を串刺しにせんと迫ってきたのを視界の隅に(とら)えた螢斗はその突きをわずかな幅しか持たない鎌の柄で受け、真っ直ぐ自分を見つめる同じ色の瞳を穏やかに見返す。


「やっときたな、螢兄!待ちくたびれたよ」


「そんなに俺と戦いたかったの?桜」


語尾に優しい響きが含まれる。桜の大好きな声だ。自然と口元が緩み、妹の表情がわずかに覗く。


「当たり前じゃん。螢兄は私の、目標なんだから!」


最後のほうは早口にまくし立ててしゃがむ。頭上を『青い炎』と『火炎』が互いを攻撃しながら通り過ぎていった。ほっと息つく暇もなく影が差す。頭の中で激しく警鐘が鳴り響き、桜は直感の命ずるまま火柱をあげた。



ひゅっ



風を切る音が鼓膜(こまく)を震わす。しゃがんで地に手をついた格好だった桜は立ち上がる勢いを利用して斜め下から太刀を振り上げる。頭上に迫っていた青い太刀が力負けして跳ね上がる。


青と紅玉(あか)の瞳が互いを映す。


紅桜の太刀がうねりを上げて真夜の胸に吸い込まれていくのを見た安全地帯(しばふ)から悲鳴があがる。



パン



短い銃声があがった。弾は鈍い音を立てて刀身にあたり、握っていた手から弾き飛ばされたそれは少し離れた地面へ転がる。


「っ・・・」


ビリビリと腕に重い(しび)れが走り、顔が歪んだのがわかった。悪戯(いたずら)がバレた子供のようにちろっと舌を出し、比較的ダメージが軽い左手で太刀を拾う。


「ちゃんと寸止めしたのに。これじゃしばらく右手使い物にならないじゃんか。龍兄のアホ」


「悪ふざけが過ぎんだ、てめーは」


はっと鼻で笑われ、桜は頬を膨らませるとふて腐れる。急所を狙われた真夜は安堵(あんど)のあまり息をつくでも腰が抜けて地面に座り込むでもなく、少し嬉しそうに頬を染めて龍護を見つめていた。実際彼女には太刀の動きが完全に見えていたので寸止めされることもわかっていた。なので防ごうともしなかったわけだ。


「右手使えないなら棄権(きけん)するか?」


答えがわかりきっている質問を意地の悪い笑みと共に言う恭哉に対し、桜はふはっと吹き出すように笑い、紅玉色の太刀に痺れた右手を添える。


「わかりきったこと、聞くなったーの」


ぐっと足に力を込め、後方に語尾を置き去りにして走る。目指すは恭哉。痺れた右手が疾走(しっそう)する振動でピリピリとする。そのことにかすかに表情を動かしながらも恭哉の間合いに踏み込む。


金属同士がぶつかり、澄んだ音を出す。その音の余韻(よいん)が消える前に二人は激しく斬り結ぶ。


「っぅ・・・」


若干押し負けている桜が必死に踏ん張る。右腕にうまく力が入らず、ほぼ左腕だけで恭哉の太刀を受けている状態だ。だが、左腕だけで恭哉の、というか男の力を受け切れるわけもなく力任せに押し切られ、大きく体勢が崩れる。


「くっ」


そこへ狙い済ましたかのように紅い閃光が襲い掛かる。体を倒れるままに任せ、地に太刀を持ったまま左手をつくと無理な体勢から横へと飛ぶ。ザクッと刃が砂を噛む音が後方から聞こえた。


「いててっ」


ズザーと地の上を滑りながら顔をしかめる。滑った際に起きた砂埃が目に入って地味に痛い。左手の甲でゴシゴシ(こす)っていると、三方向から気配が近付いてくるのを感じた。目を閉じた状態のまま意識を集中し、膝に力を込めると超低空に跳ぶと相手の懐に潜り込む。


「そうくるか」


少し驚いたような声が前方から聞こえてきた。これは恭哉か。それにかぶせるように何発もの銃声があがる。薄く目を開けると恭哉が大きく飛び退く姿がみえ、蒼い太刀と紅玉色の鎌が桜の頭上で鍔競り合っていた。運悪く勢いが減り、手をついて止まった場所がその真下。


これにはさすがの桜もビビった。


「うっわ。人の頭の上で何してんのさ」


四つん這いになったまま苦情を述べると、螢斗は困ったように、真夜は偉そうに答える。


「まさか飛び込んでくるとは思わなくて・・・。ごめん」


「大人しく斬られない桜が悪い」


「誰が大人しく斬られっか!」


真夜の物言いにムッとしたので思いっきり噛み付いてやる。当の本人は桜の抗議など歯牙(しが)にもかけず唐突に力を抜き、さっと後方へ跳ぶ。突然のことに螢斗がつんのめり、鋭利な輝きを放つ鎌が上体を起こしかけていた桜の肩口に吸い込まれていく。


「げっ」


虚をつかれ、反応が遅れた結果、太刀で防ぐには間に合わない距離にまで鎌の刃先が侵入してきていた。このままでは大怪我は(まぬが)れない。そう本能的に察し、自ら前に出る。右肩から背中にかけて紅玉色の軌跡が斜めに走る。遅れてそれに添うように鮮血が宙を舞う。


「「「「桜ッ!!」」」」「「「「桜!」」」」「桜ちゃん!」


四人分の色を失った叫びと芝生から慌てたような声が一つの名を呼ぶ。名前を呼ばれた当人は傷口を押さえながらふらりともう一歩前に進む。右肩から背中にかけて生々しい傷跡が走り、それを押さえている手から腕を伝ってワイシャツを赤く染め上げていく。


「ごめん、桜。止めきれなかった」


「螢兄のっ、おかげでこれくらいで済んだから。謝らなくていーよ」


覚束ない足取りで彼の胸に額を預けた桜を抱き止め、済まなさそうに顔を歪めた螢斗の肩をポンポンと叩く。彼女の言うとおり、これぐらいで済んだのは彼女のおかげだけではない。螢斗が止めきれないと悟り、半歩前に進んだのだ。そのため三日月の刃先が胸側ではなく背中側を捉え、浅く済んだというわけだ。


白いワイシャツにじわじわと赤い色が広がっていく。『再生と死滅』を使ってはいけないのでそのまま放置。異能は一つの試験につき一つだけだ。この程度の傷、異能者の中でも治癒力が高い桜にとっては時間はかかるが放っておいても治るだろう。


「ごめん。桜」


「誠意が感じられない謝罪をどうもアリガトウ、真夜姉」


棒読みの口調で睨みつけると、真夜は乾いた笑いを浮かべて頭をかく。その頭を左右から龍護と恭哉がどつく。


「天空 桜と夕空 千夏。交代」


グッドなタイミングで交代の声がかかり、桜は太刀を収めると芝生へ向かう。


「おつかれ、桜。怪我大丈夫?今にも倒れそうだけど」「おう。まったく問題ない。お前こそ緊張でふらついてんぞ。存分に暴れてこい」


拳をぶつけ合いわざとふざけたように労う千夏に、同じくふざけたセリフを返す。純白の弓を手に持った千夏は軽やかな笑い声を出し、「うん」と頷くと戦場(グラウンド)へ入っていく。


相変わらずカワイイな。


「大丈夫か」


心配そうに歩み寄ってくる南絃。その表情を見てまた心配かけたのかな、と苦く思いつつ『再生と死滅』で傷を治していく。


「大丈夫。すぐに治るから」


傷口はみるみる塞がっていき、血の滲んだワイシャツも元に戻る。小さく息をつくと芝生に腰を下ろす。なんだかんだ言って少し疲れたかも。


「お疲れさま~。はい、冷たいお茶」「おっつかーれさん」「最後のいい判断だったな。お疲れ」


「ん。ありがと。美優ちゃん、春兄、悠紀」


冷たいお茶が熱した体を覚ましていく。心地いい感覚に身を任せていると突然後ろから抱きつかれた。


「どぉわっ!!」


完全に油断しきっていたところへの抱きつきに変な声が桜の口をついて出る。反射的に腰に手が伸び、抱きついてきた人物がわかった瞬間、腰に伸びていた手が額に移る。


「はぁ・・・。またお前らか、優稀、永瀬」


重いため息をつき頭を押さえる。名を呼ばれた二人のうち一人、永瀬が心外なと言わんばかりに片方の眉をつり上げる。


「またお前らか、とはどういう意味だ?天空。私はお前を叩きのめすことはしても抱きつくなど頼まれてもやらんぞ」


「はいはい。言い間違えました。またお前か、優稀。いい加減離れろ。こっちは疲れてるんだ」


半ば投げやりの口調でめんどくさそうに言い直すとお腹に回された腕を引き剥がす。「ちぇー」と不満そうな声を上げた優稀はつまらなさそうに口を(とが)らせながらも渋々離れる。


「お疲れ、桜。カッコよかったよ。さすが私が惚れた人だね」


「おい天空。私と一戦()ろうじゃないか。今日こそ決着をつけてやる」


喜色満面の笑顔で桜の横に座る優稀と、凶器(ボール)を持ち戦る気満々の永瀬。桜は優稀に力なく笑いかけ、「ありがと」と言うと永瀬に目をやり、笑みを苦笑に変える。


「わかったわかった。千夏の試験が終わったらな」


「まぁ貴様も試験が終わったばかりみたいだから大目に見てやらんこともない。ただし、夕空の試験が終わったら即戦るぞ!貴様に拒否権はない」


何故こうも上から目線なのだろうか。常日頃から思っていることだが、それを口に出す愚は犯さなかった。


「りょーかい」


適当に流して乱れた髪を()く。グラウンドでは青と紅の火柱があがり、黒い炎を(まと)った弾が純白の雪を纏った矢を燃やしている。グラウンドの所々に氷が張り、小さな水溜りが幾つも出来る。


「千夏のテリトリーが広がってんな」


口角を上げ口の中で呟く。彼女が矢を外すところなど私が見てきた中では皆無。千夏が外す時はわざと外した時か、体勢が崩れた時だけ。それでもズレは数センチにも満たない。弓道部エースは伊達ではない。


「氷の檻」


彼女の立っている場所から純白の輝きが広がる。計五箇所の地に刺さった矢が純白に輝き、氷の檻を作り出す。


「さすが千夏」


教室より少し小さいくらいの大きさの檻を異能を込めた五つの矢を支点に作り出すとは。これで支点となっている五箇所の矢のどれかを壊さない限り、脱出は不可能だ。


閉じ込められた恭哉、真夜、螢斗の三人は即座に支点となっている五箇所のうち三箇所の矢へ各々攻撃を仕掛ける。


「氷の花」


矢を守るように氷が矢を包み込んで花形になる。三人の武器は氷の花に阻まれて矢に届かない。


「俺を忘れてないか?」


氷の檻と花に意識を絞っている千夏の無防備な背中に銃弾が二発撃ち込まれる。夕空色の瞳が見開かれ、横に身を投げる。一発目は千夏の肩を、二発目はワイシャツを裂き、飛んでいく。


「忘れてなんかいませんよ」


矢を(つが)えると振り向きざまに放つ。白い流星のような矢は真っ直ぐ龍護へ向かっていくが、黒い拳銃が同色の黒い炎を噴くと矢は粉々に壊されてしまった。


「うわぁ、やり難いな。これだから龍護さんとはやりたくなかったんだよね」


飛んできた弾丸を避けながら千夏は顔をしかめる。


これじゃあこっちからの攻撃全部無効にされちゃうじゃん。


それでも集中力は乱さず、氷の檻は小揺るぎもしない。中に閉じ込めれれている螢斗、真夜、恭哉の三人は脱出しようと檻に異能をぶつけるが、破れない。


「ちっ。やっぱ支点の矢を壊さないとダメっぽいな」


「仕方ない。ここは協力しますか」


「そうしよ」


三人は支点の矢を守ってる氷の花の一つに狙いを定める。合図もなしに三人の異能が同時に氷の花にぶつかる。三つの異能から同時に攻撃を受けた氷の花は、数秒間耐え切った後、砕け散る。


「あ~らら。もう破られちゃったか。もっと強度上げとけばよかったかな」


少しも悔しさが感じられない表情で白い欠片になっていく花を一瞥(いちべつ)する千夏。矢を守っていた氷の花が壊され、支点の一つである矢がむき出しになっている。それを螢斗の鎌が真っ二つに切り裂き、氷の檻全体にひびが入り、崩れる。


「天空 恭哉と・・・・・・。交代」


「もう終わりかよ」


物足りなさそうに太刀を収め、肩の力を抜く。芝生へ戻ると逃げる間もなく春に捕まった。


「俺の妹はどうだったよ。なかなかだろ?」


「俺一人だったらあの檻から脱出するのは難しかったと思いますよ。さすが春先輩の妹ですね」


心の底からすごいという感情を込めて言うと、春は相好を崩して「そうだろ。そうだろ」とご機嫌だ。恭哉は喉元まででかかった「シスコン」という単語を寸前で呑みこみ、代わりに息を吐く。


嘘は言ってない。実際そうだったし。だが、それは春の妹だからではなく、ひとえに彼女の努力の賜物だろう。


「恭哉、お疲れ」


シスコン全開の春からなんとか逃れて桜の隣に腰を落ち着けると、冷たいお茶が差し出された。ありがたくそれを受け取り、一気に飲み干す。冷たいお茶が五臓六腑に染み渡っていき、心地いい。しばらくその感覚に浸る。


「恭哉と交代して入った人、全然ついていけてないね」


「だな。防ぐだけで手一杯で攻撃に転じる暇がないんだろ。当然だな」


試合を眺めながらの一言に同意を示す春。彼女らの手には美優特製の疲労回復茶があり、空いている手にはお菓子もある。爆発音や銃声、氷が砕ける音などをバックミュージックにここだけのんびりした空気が流れる。


「菊地さん。私もお茶とお菓子もらってもいい?」


桜のワイシャツの裾を摑みながらひょっこり顔を覗かせ、ツインテールを揺らしながら優稀が遠慮がちに訊ねる。問われた美優は軽く首を傾けて穏やかに微笑む。


「どうぞどうぞ。まだまだたくさんあるので・・・永瀬さんもいかがです?」


嬉しそうだが、どこかぎこちない笑みの優稀に淹れたてのお茶を差し出しながら鋭い眼差しでグラウンドを見ている永瀬に話しかける。ピクッと彼女の眉が動き、赤みがかった灰色の瞳から鋭い輝きがわずかに薄まる。


「ありがとう。菊地さん」


カッコいい笑顔で礼を言うとお茶を受け取る。遠巻きに彼女を見ていた女子生徒が数名色めき立つ。


それをうるさそうに横目で見やった桜は小さく「自覚がないってそれだけで罪だよな」と呟く。


音量は極力抑えたつもりなのに、永瀬にはバッチリ聞こえていたようだ。意外と地獄耳らしい。彼女の瞳に再び鋭い輝きが生じる。気のせいか、先ほどより一段と鋭利な刃物のような輝きな気が・・・。


「何か言ったか?天空」


地獄の底から響いてくるような声とはこういうものか、と思ってしまうほど恐ろしい声で問うてくる。ここに一夜がいたら涙目になるだろうな、と他人事のようにその問いかけを聞き流す。スルーされた永瀬の眉間に深々としわが寄る。


「私の問いかけを無視るとはいい度胸だな、天空。ちょっと来いや」


湯飲みを美優に返し、お礼を言うと立ち上がってバキボキと指を鳴らす。緩慢(かんまん)な動作で()る気モード全開の永瀬を見上げた桜はふか~いため息をつく。


「イラッとくる態度だな」


ギリギリまで落とされた大きさでの春の呟きに、数名を除く者が心の中で同意した。もちろん永瀬も同意見だったらしく、赤みの部分が増している灰色の瞳に怒気が浮かぶ。


次の瞬間。桜を除いた一同は例外なく凍りついた。――――永瀬の顔を見て。


「天空さん」


彼女を知らない人なら窘めるように名を呼んでる風に聞こえるかもしれないが、彼女を少しでも知っている者にはブリザードが吹き荒ぶ光景が目に浮かぶことだろう。


「爽やかさ満点のあの笑顔が恐ろしい」


決して本人には聞こえないよう細心の注意を払ってひそひそ囁いたのは勇者しょうただ。桜と一部例外以外の全員は春の言葉に心の中で激しく同意する。


「何かな?永瀬さん」


これ以上無視ってるとメンドーそーだし答えてやっか、という魂胆(こんたん)がみえみえの態度で応じるのは別の意味での勇者の桜である。永瀬の眉間にぎっちりと縦しわが入る。どこからどう見てもマジギレ寸前。彼女はにっこりと極寒の地のような微笑みを顔面に貼り付けて一言。


「去ね」


瞬間。常人には決して出し得ぬ速度で永瀬の肩が上がり、手の中のものを投げる。投げる、なんて生易しいものではない。殺人的な速度で永瀬の手を離れたものは、普通の人より上のはずの異能者の目にすら捉え難い速さで桜の無防備な後頭部へ叩き込まれる。



ボロッ



紙一重の狭間を残してボールはボロボロと崩れ、塵となって消え失せる。永瀬の表情が忌々しげに歪む。


「『再生と死滅』、だったか。私の武器に死を与えたというわけか」


「そゆこと」


余裕の笑みで片目を(つむ)ってみせ、再生した武器を投げ返す。キャッチした永瀬のこめかみにビキッと青筋が浮かぶ。彼女の足元には赤みがかった灰色のバスケットボールより少し大きい竜が顕現(けんげん)していた。永瀬の異能の具象化だろう。


『おいてめぇ。オレの主ナメてっと痛い目みんぞ。わかってんのか!?あ゛ぁ』


バッサバッサと苛立ち紛れに翼を動かし、口汚く(ののし)る竜。すると、いつの間に顕現したのか桜の肩に止まった不死鳥、桜鈴が竜を睨みつける。


『ギャーギャーうっせーんだよ、タコ。その口縫い付けんぞ』


『あぁん?オレはタコじゃなくて竜だっつの。オメーこそ後からしゃしゃってきてウゼーんだよ、バカ鳥』


『俺はただの鳥じゃねーよ。不死鳥だ。その残念なおつむに刻み込んどきな』


罵詈荘厳(ばりそうごん)が飛び交う中、永瀬は興ざめしたのか小さく嘆息すると(いささ)か乱暴に腰を下ろす。ついでとばかりに目の前で喚いている竜に「不軌(ふき)、他所でやれ」と八つ当たり気味に言い放つ。

まだ読んでくださっている方はおられるのでしょうか。お久しぶりでございます。桜咲です。

色々な事があり長らく更新できずにおりましたが、完結までは続けたいと思っておりますので、暇つぶしにでもいらっしゃってくださればと思います。

それではまた次話で。

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