戦争場所が決まる
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「そうか。遂にきたのか。防衛箇所が解ったのは良いな。この砦に関しては自由にしてもいいのか? ある程度の改築をしたいと思っているんだが」
「機能を損なわなければ大丈夫でしょう。そこまでの改造をするのですか?」
「まあ、砦は残すが、それとは別に神殿の機能も付け足したいだけだな」
アテナを運用するんだから、万が一があっては困る。だから神殿として機能させておくんだ。アテナを全面に出して、防衛をしつつ攻め込むと。アテナが倒れたら、復活まで他の連中が耐えれば良いだけの話だからな。アテナが復活したらアテナを全面にだして、他の連中は休憩すれば良いんだし。
まあ、近衛の編成はガチ編成なので、誰がタンクをしても同じだとは思うけどな。基本的に簡単に抜かれる様なタンクは存在していない。ガチ編成はガチなんだよ。俺みたいな趣味編成をしていないんだ。ガチ故に強い。そういう事なんだよ。
「じゃあ、エルデ砦に向かって、神殿の機能をつけてしまうとするか。建材はまだまだ準備してあるし、建築も召喚獣が居ればなんとかなる。そういう役割の召喚獣が偶然にも召喚できているからな。……こいつのせいで道路工事が殆ど時間をかけないで終わったと言っても良いんだけど」
ヘファイストスが出たからな。ギリシャ神話勢では珍しいが、軍団召喚持ちの召喚獣だ。キュプロクスの無限召喚を持っているので、人足が簡単に用意できるし、建築に一過言あるので、まあ早いんだよ。火や鍛冶の神様だったような気がしないでもないんだけど、建築速度も半端じゃないんだ。半分以上がキュプロクスのせいなんだけど。力持ちで扱いやすいってなると、本気で使い勝手が良すぎる。まあ、だから近衛の1人に預けたんだよ。常に道路工事をやっているんだけど、既に終わりが見えているんだ。終わったらエルデ砦に向かわせて、神殿を建築してもらおう。何、建材は冒険者が沢山用意してくれるんだ。石材はどれだけあっても大丈夫だからな。
近衛たちを向かわせるのにもオーディンのスレイプニルを無限召喚してもらえば良いんだし、余裕よな。先に近衛で砦の使い心地を確認しても良いと思うんだ。防衛しやすい砦であってくれれば幸いだな。まあ、どうせ攻め込む事になるんだけど。万万が一落とされる様な事があってはいけないからな。向こうにも強い召喚獣が居る事を前提に作戦を立てなければならない。余裕ですなんて油断はしない。けど、無双できる状況にするのも違うというね。最悪の場合は、俺が1人で遺跡に飛ぶことになる。まあ、あそこの召喚獣を使って守れないなんて事はないだろうからな。
「色々とやりたいとは思うが、準備不足感がある。まだこっちの戦力も固まっているとは言い難いしな。それと、戦争の時期については何か言ってきていたか?」
「いえ、そちらはまだです。予定では来年の夏頃となっておりますが、具体的にはまだ解りませんね」
「そうすると、時間にして1年半くらいか。今が2月15日だからな。夏となると次々回の7月くらいになるだろうか?」
「解りませんが、その辺りを目安にしておくのはどうですか? 我々は戦争に参加しませんし、メルト様の予定で良いとは思いますが」
「そうだな。まあ、そのくらいに予定を入れておくか。それまでに色々と準備をしておかないとな」
「具体的にはどうされるので?」
「まずは塩の確保を。まあ、これは石材の確保と並行して行えるからな。荒野の岩石ダンジョンで回収してくれる冒険者が多いから。それでなんとかしてもらう。後はマジックバッグの買い取りも強化する。戦略物資扱いで良いと思う。出来れば兵士1人に1つは欲しい所だ」
「塩とマジックバッグですか。どちらとも貴重品ですね。供給は出来るだけ多くという事でよろしいですか? マジックバッグも多い方が良いのですよね?」
「多ければ多い方が良い。腐ることは無いからな。ただ、ある程度は商人にも旨味が無いと駄目だろうからな。その辺は考えてやってくれ」
「承知いたしました」
戦争が近づいてきたな。本当にやらないといけないんだろうか。いけないんだろうな。面倒にも程がある。一体どの程度の強さなのかだよな。俺たちが勝たないといけない。勝利条件は、敵国領地の占領も含まれている。防衛勝利では足りない。それでは意味がないんだ。意味のある勝利にしなければならない。だから、占領をしなければならないんだけど、そもそも1当て目で敵の戦力を計らないといけない訳で。どれだけの軍団召喚持ちを用意しているのかにも因るぞ。それだけでも脅威なんだ。幾ら絶対攻撃かつ範囲攻撃持ちが居るからと言っても、無限に召喚されたら処理が追いつかなくなる。
敵を殲滅することはほぼ不可能なんだ。時間が経過してしまうと、ソウルメイトも召喚獣も復活するしな。たった8時間で復活してくるんだから堪ったものではない。何処までの召喚獣を用意すれば良いのかが解らないからな。敵を見て、無理だと思ったら遺跡に飛ぶ。往復で7日程度は必要だから、それまでに砦が落ちていないと良いんだが。あそこにある300以上の召喚石を使えるなら、流石に勝てると思う。
「油断は禁物だけどな。正直、国が何処までの召喚獣を持っているなんて情報は持っていないし。あくまでもプレイヤーの召喚獣ならなんとか解るがって感じなんだよな。ガチ勢の遺跡を攻略出来ない程度の戦力だと言う事は解っているんだが、ガチ勢の遺跡の強さはそもそも反則級だしな。当てにならないんだよなあ」
「そもそも苦戦なんてするのさ?」
「解らん。備えておいて損はないと思う。まだまだ召喚獣を呼ばないといけないんだろうとは思うぞ。強い召喚獣を何処でどのタイミングで使ってくるのかが問題だけどな。強い所に強いのを当てるのか、弱い所に強いのを当てて抜いてくるのかだ。後者の方が面倒が多い。出来れば強いのには当たらない方が良いんだが……」
「そりゃそうさ。強いのに当たったら逃げるしかないのさ。……貴族だから逃げられないのは解っているさ。ソウルメイトと乙る運命にならないと良いのさ」
「マジで縁起が悪い事を言うなって。負けても生き延びればワンチャンあるからな。まあ、なんとかするさ。なんとかなれば良いんだが」
「本気でなんとかしようと思うのなら、先に遺跡に行ってきたらどうさ? 全力でやっても負ける可能性はあるのさ」
「いや、そこはプライド的な物があるだろ? 2度目の人生なんだ。前の俺の召喚獣を使って圧勝してもって気になるだろ?」
「いや、そこは命を優先しろさ」
「まあ、危なくなったら取りに行くんだ。それまではなんとかしてくれるだろう」
「流石に心配になってくるのさ。生き残ることを優先するのさ。死んだら何も残らないさ」
まあ、3度目があるかもしれないで死ねるかって言う事なんだよな。確定であってもまだ死にたい訳では無い。まだ20年も生きてないんだぞ? 折角遊べる世界に転生したのに、遊びつくす前に終わってどうするんだって話でしかない。楽しんで、楽しみ尽くして老衰ってのが最高だと思うんだ。
簡単に終わってやるつもりはないし、まだまだやりたいこともある。絶対に勝たなければならないって条件ではないと考えた方が良いのかもしれない。生き残ればまだ未来はある。目標をそこまで落としておくべきなんだろうか。向こうの国がこっちの国と同レベルの強さしか持っていないと考えるのは早計だと思うんだよな。戦争を吹っ掛ける何かがあったんだろうし。




