物資の横流し
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
「やっぱり人足は力だよなあ。もう終わったのか」
「みたいですぞ。計画よりも1か月ほど早く終わりました。それだけの召喚獣が燻っていたという事にもなります。召喚獣は使ってやらなければ意味がないもの。特に軍団召喚持ちは使わないと損です。己の様に軍団召喚を出来るものは、積極的に人足に使うべきでしょう」
「本当にそれだな。軍団召喚持ちに公共事業をやらせると、それだけで終わってしまう。こちらからも増員したとはいえ、ここまで有効に使えるとは思わなかった」
街道工事をし始めて5日目。石材が足りていたのが良かった。既にシャイダイ男爵領との街道のメインの部分は終わってしまった。後は領地内の街道の整備と複数あるシャイダイ男爵領との街道のみとなる。圧倒的な早さだった。これはやはり召喚獣の力だよ。人口が少なくても、召喚獣次第で何とでもなってしまう。デメリットとしては、食事や睡眠が必要な事くらいだ。流石にずっと出しているのに、食事も睡眠も必要ないって訳では無いからな。無しにしようと思うと、何時間か召喚石に戻さないといけないし。
俺だってダンジョンを攻略している時は食事や飲み物を出しているからな。そんな所をケチってどうするというんだ。そもそもお金が無くなっていくのが普通なので、浪費したところで痛くも痒くもない。それ以上に貧乏神が浪費するからな。まあ、召喚獣を奴隷のように働かせるのであれば、出来なくはない。関係が壊れて使えなくなるのが目に見えているが。
「それに、確率上昇系のアイテムの整理もやってくれたみたいだし、俺も助かる。メインの仕事だけをやっていれば良いからな。瑠璃、そっちの仕事は後はどの位だ?」
「こっちの仕事はもうそろそろ終わる見込みです。命様にチェックをしていただくのはもう少し後になるかと」
「解った。それじゃあ先にこっちの書類から片付ける」
「己もこの仕事が延々と続けられるのも面倒ですから、早見表を作ることにしましょう。それがあれば、半分以上は向こうで組み合わせが出来るでしょう」
早見表は助かるな。神話や謂れの見当がついたら、後は何と組み合わせるのがいいのかを書いておいてくれると助かる。毎度毎度こっちに資料を持ってこなくても済むからな。向こうで出来ることはやってしまわないといけない。まあ、使えないものについてはこっちで回収して、別の塔から呼び出すって事をしなければならないだろうけどな。それは俺一人でいけば解決する。召喚石を大量に持っていくだけの作業だ。慣れているから問題ないな。
ルキフグスの兼平は本当に優秀だな。内政をやるならルキフグスを呼べば良かったのか。思いだした俺グッジョブ。思兼とルキフグスのお陰で苦手な内政がどんどんと終わっていく。時間があればダンジョンに行きたいが、言ったら召喚獣はこっちに呼び出されるので行くにいけない。まあ、そんなに離れたところには召喚獣を置いていけないって事もあるんだけど。
「仕事を貰ってきたのさ。なんでも手紙が届いたそうなのさ。こっちに来てくれって言われたのさ」
「手紙が? こっちに回すわけではなく読みに来いと。何かの相談も兼ねているんだろうか?」
「よろしければ己もついていきましょうか?」
「うーん、そうだな。一応ついてきてくれ。幸子、案内を頼んだ」
「了解なのさー」
幸子は内政は苦手だ。適材適所である。出来ないことは出来ないんだから仕方がない。貧乏神に出来ることはやって貰うが、出来ない事をやって貰う必要はないからな。出来る範囲で手伝ってくれるってだけでも恵まれている。……碌でもない召喚獣も居れば、そういうソウルメイトも居るからな。なんだかんだと付き合ってくれる幸子は優しい方だ。
「連れて来たさー。要件を話すがいいさ」
「すみません。出来れば持っていこうと思ったのですが、こちらに来ていただいた方が効率的でして」
「そんな事は気にするな。それで? 何があったんだ?」
「冒険者ギルドと商業ギルドからの共同の依頼になります。物資の高騰が始まっているので、なんとか是正したいとのことです。……恐らくは、リッテル王国が物資を買い漁り始めた影響がこちらにも波及してきていると思われます。食料品なんかが妙な値上がりをしているらしいので、こちらに何か原因が無いかと。ですが、原因は解っている筈なんですよね。それで、なんとかならないかと聞いていると言う訳です」
「戦争が始まると教えた訳では無いが、向こうは察知していると言う事か。まあ、全国組織だからな。こちらよりも情報網が広い。何かとあるんだろうが、そもそもかなりの内地のはずなんだが、ここまで値段の高騰が来ているとなると、本格的にやばいんじゃないのか?」
「己が思うに、これは敵国の策略でしょう。あえて商人をこちらに寄こし、物資を買い込むことで戦略物資などの値上がりを引き起こす策かと。特に内部の方がこういう事には弱いですから。比較的警戒されている隣接地よりも、内部の方から崩すという策になります。まあ、こうやって露見したことで、対策は簡単に取れるわけなんですが」
「……俺には対策が思い付かん。ミルミル男爵はどうだ?」
「いえ、こちらも同じでして。どう対処していいのか迷っておりました」
「関税をかける事で解決できるでしょう。領地を跨ぐ街道については関所を設けます。兵士を10人ほど派遣すれば良いでしょう。荷運びをしている商人すべてに関税をかけます。そうする事で、商人が領地を跨ぐことを嫌い、この領地に関しては値上がりを防ぐことが出来ます。それでも買い込み、物資を持っていくのであれば、その関税から給付金を用意すれば良いかと。また、予算状況も確認しましたが、かなりの黒字になっております。ですので、この機に平民に資金を流してしまいましょう。冒険者は少しばかり特殊なので、給付金の対象にはならないですが、住民台帳を作っているこの領地に鍵って言えば、給付金はそう難しい事ではないです」
「関税か……。良いんじゃないか? だが、シャイダイ男爵領との取引はどうする? それにも関税をかけなければならなくなるぞ?」
「そこは免税通行書を発行していただければとは思います。特定の商人に取引を限定させることで、領地内の商人を儲けされることが出来ます。それが出来れば、自然と税収も増加しますので、財政的にも問題ありませんな」
なるほどなあ。……そう上手くいくのかが問題だが、物資を買い漁ることは止めさせられるか? いや、俺なら止めさせない気がするな。多少の金を支払ってでも物資は買い漁ると思う。その方が相手国を弱体化させられるんだからな。
「俺なら敵の弱体化には金をかけると思う。関税だけでは弱くないか? ここで税金がかかっても、そこまでの値段にはならないだろう。それに、国を弱体化させるのに手段は選ばないはずだ。関税だけで止まるとは思えないんだが……」
「そうでしょうね。ここだけの話であればそうでしょう。ですが、この話は大々的に隣の領地にも話を広げます。そうなると、話は変わって来るでしょう? 領地を跨ぐたびに、関税がかかるのであれば、物資の横流しは難しくなります。勿論商人にも圧がかかりますが、そもそも隣の領地に売りに行くだけならば、関税は2回取られるだけで済みます。最低限のお金で済むんですよ。まあ、そこは給付金と上手く合わせて、実質無税にする事も出来ますからね」
ああ、そこまでやるのか。なら、物資の横流しは難しくなるな。資金がどれだけ潤沢でも、平時の半分以下しか買えないのであれば、そこそこ止められるんじゃなかろうか。止められなくても食料品については増産をしているんだ。足りなくなることはないな。




