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冒険者登録

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 残ったのは腰布。……雑巾にもならない。焚き付けに使われるアイテムだ。これ以外となると角になるんだけど、そっちは出なかった。どちらも換金アイテムではない。そもそもゴブリンのドロップは両方ともに単価がもの凄く低い。そこら中で出るからな。資金にはなりはしないんだよ。


「危なげなかったさー。戦闘は初めてではないのさ?」


「初めてだが?」


「それにしては手際が良いのさ。盾も殆ど使わなかったのさー。初戦闘とは思えないのさ」


「まあ、その内解るって。色々と訓練を積んでるんだよ。想定だけなら幾らでも出来たんだから」


「それは無理さ。幾らなんでもそれは無いさ。イメージで動けるようになるのはベテランでも出来ない事さー。体の動かし方を熟知している達人ならまだしも、木っ端の新人の動きではないのさ」


 そりゃそうだ。体の動かし方に関しては、熟練者を超えた何かのレベルまで仕上げているからな。その位はゲームでは常識だから。体の動きが悪い人は、そもそもこういうゲームに向いていないレベルで障害があったりするんだよ。体がとかではない。脳波的な意味での障害な。詳しくは知らないけど、そういうのもあるんだそうだ。


「戦える分には問題ないだろ? そこまで気にしなくてもいいだろうし」


「うーん。気にはなるのさ。懸念とも言えなくもないのさ。こういうことは積み上げが大事なのさー。それが積み上がっている状態ってのが異常なのさ」


 言っても解らないだろうしな。転生してきたって言っても信じないんじゃないか? 多分だけど。そもそも同じ世界のゲームがあったとか言われてもって話だろう? 誰がそんな事を信じるんだっての。地球基準で考えたら、お前は頭がおかしいと言われて精神病院に行かされる内容だからな。……あったんだよ。自称神の子とか言った人たちが。複数人居るからな。本当なのかどうかは疑わしいにも程がある。だけど、転生者じゃないとガチで頭がおかしな人間も居たことは確かなんだよな。どう言った障害なのかはよく解らないけど。


 なんだかんだとおしゃべりをしつつ、町までやってきた。カイレヨ町だな。ダンジョンが中心にあり、そこに町が出来て、外側には畑があると。簡単な柵はあれど、無防備な町だと思う。国境にも遠いからな。内政を回さないといけない場所なんだから、仕方がないとは思うんだけど。


「さて、まずは冒険者組合だな。……冒険者ギルドともいうが。どっちにしても同じ意味だから良いんだけどな。俺は組合って呼んでるけど」


「どっちでも構わないのさー。あたしには関係ないのさ」


 まあ、その通りだが。一応ソウルメイトなんだがな。俺が死ななければ一緒に居なければならないんだから、最悪殺すという手がある。本当に最終手段なんだけどな。自分では手をかけられない。そういう縛りになっているからな。冒険に手を貸さないなんて感じで妨害してくるわけだ。それも好感度がガンガン下がった場合である。普通は色々と助けてくれるんだよ。余程がない限りな。


「ようこそ。冒険者ギルドへ。こちらは依頼受付と登録を主にしております。登録ですか?」


「そうです。冒険者組合の組合員にしてもらいたいです。あ、これがソウルカードです」


 ソウルカードとは、何とも不思議な物で、ソウルメイトを得たら好きに出し入れ出来る優れモノだ。普通はこれで買い物をしたり、色んな事に使うんだけど、俺の場合はちょっと特殊なんだよなあ。貧乏神がソウルメイトだから、お金は入っていないし。


「確認します。……。?? あの、ソウルカードにお金が入っていませんが……。登録には1000マーネが必要になるんです。最低でもそれだけの金額を持っていないと冒険者登録が出来ないんですが」


「すみません。ソウルメイトが貧乏神なんです。なので、物納でも構わないですか?」


「あ……。そういう事ですか。それならば物納でも構いませんよ。しかし、残念ですね。同情いたします」


「普通はこの反応さ。でもこいつはおかしいのさ。貧乏神を歓迎するような馬鹿はこいつくらいしか知らないのさ。資金に困るって事が何かを解ってないのさ」


「資金なんてどうにでもなるじゃないか。貧乏神が最高でなくて、誰をソウルメイトにしたらいいんだって話になってくるからな。最強クラスのデバッファーなんだから、歓迎しない訳がないんだよ」


「ほら、こいつはこの調子さ。どう考えても貧乏神を歓迎するなんて馬鹿なのさ」


「……変わった人も居るんですね。では、1000マーネ分の物を出してください」


 両親から貰った物資と、ゴブリンから得た腰布を出す。お釣りは普通にソウルカードに入れて貰った。……知らない内に無くなるとは思うがな。貧乏神がいて、資金が余るなんてことはまず無い。冒険で消費し、日常で消費する。資金なんて無いのと変わらないんだよ。後は、なんとか宿屋を探す必要があるんだけど、安宿で十分なんだよな。でも、この世界には大部屋なんて存在しない。ソウルメイトが居るから、基本は個室宿になるんだよ。


「ソウルカードに登録が完了いたしました。それでは冒険者としての活躍をお祈りします」


「ありがとうございます。後は資料室で資料を漁れば良いんですよね? それと、おススメの宿屋を教えて貰えたらなと思います。お金は無いので、安い所でお願いします」


「そうなると……。ふわふわのうさぎ亭になりますかね。初心者がよく利用する宿屋なんですよ。初心者が終われば、皆さん違う宿屋に移りますので……。あなたは無理そうですね?」


「資金に余裕は無いのさー。あたしが居るからね! キャハ」


「まあ、それならそれでなんとかするまでですけどね。それでは、資料室を漁らせてもらいます。それと、後で換金をお願いします。先に換金すると無くなりそうなので」


 貧乏神が居るんだから、財布からどんどんとお金が落ちていく。……電子マネーのはずなんだけどな。しかも誰かのソウルカードに入ってしまうんだよ。難儀なものだ。電子マネーなんだけど、世界の通貨量は一定なんだよね。検証班が頑張って特定しようとしていたけど、結局は解らないって話ではあったんだけど。資金が沢山あっても、その分貧乏神がどんどんと資金をばら撒くんだから、最初は持たない方が良いんだよな。最終的には自転車操業よろしく資金が無くなることと戦わなければならないんだけどな。今はその時じゃない。


 そんな訳で、資料室を漁りに来た。目下、最初の目的はダンジョンの攻略にある。……一応なんだけど、パーティーも組める。が、それは現実的ではないので、奴隷を使う事になると思うんだけどな。だってほら、パーティーメンバーのお金も消し飛んでいくから。誰も貧乏神と一緒のパーティーにはなりたくないと思うんだよ。普通の人ならそうなってもおかしくない。


「だからソロでの活動がメインになるんだよなあ。資料を漁って、明日にはダンジョンに行くけど。ダンジョンで換金用のアイテムが出ないから、どんどんと宝箱を回収してやれば良いかな。雑魚敵を倒すよりも、ボスとの連戦になった方が良いと思うんだよね。10層目のボス部屋で苦戦するなんて思わないし。貧乏神のデバフがあって、苦戦する方がおかしいんだけどな」


「頼られるのは嬉しいさ。貧乏神でもそれはそうさ。でも、ダンジョンは日替わりでしょ? そこまでの成果を求められるのさ?」


 うむ。ダンジョンは日替わりである。重要なのは日替わり。不思議のダンジョンではないと言う事なんだよ。入る度に違うのであれば、苦戦は多少するかもしれないが、所詮は日替わり。対処方法は何とでもなるんだよ。……ゲームと同じならな。

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ソウルメイトに人権がないの怖すぎる 貧乏神は貞操の心配してる場合ではないぞよ 知識ないと普通にリセマラ(死)されるデメリットぞよ どんなメンタルで煽ってるのか想像もつかないぞよ 入替えするのも先立つも…
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