スタンピード第2波
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
時刻は17時50分。そろそろ持ち場に行かないといけない。こういう時は懐中時計があると便利だ。大体の時間で交代するしかない他の人とは違って、正確に交代できる。……もっとも、次の交代まで16時間ある訳なんだが、ぴったりに来るとは思えない。だから、損をするのは俺たちになるんだろうさ。別に損だとも思わないけどな。
「フール、全部は引き寄せなくても良い。自分の対処できるだけを引き付けろ。後ろにはまだ防衛に当たる人員が居るんだ。無理をする必要はない」
「了解しました、我が王よ。ですがぁ? 対処できるのであればぁ、構わないんでしょぅ?」
「まあな。……レベルが低い奴を最前線に送り込む奴の神経を疑わないといけないがな。普通は逆だろうが。最終防衛ラインがどうのこうのと言っていたが、普通は逆だ。レベルの高い奴が最前線を張らないでどうするんだよ……。まあ、それでも、この隊の隊長が79レベルというとんでもなんだ。全部こっちで処理すると考えた方が身のためだな」
「やっぱり運命力が試されているのさ。レベルが47まで上がるんじゃないのさ?」
「勘弁してほしいが、その可能性は十分にある。後6上げるだけなんだ。最前線で戦っていたら、その内レベルが47を超える。余裕で計算できる。大体は30波当たりで超える計算になるぞ。まあ、フールが全部対処できればの話だが」
「なんだかんだとこいつはやるのさ。全部避ければ解決さ」
「んん~? 地面から何かが聞こえますなぁ? そもそもですが! 貧乏神のデバフがしっかりと決まれば、吾輩でなくても余裕の回避が可能なのですが? 鬼丸殿でもタンクが勤まりますぞ?」
「デバフは無しでもこいつならなんとかするのさ!」
「流石にデバフはかけてくれ。素早さと魔法防御力だけで良い。その他はなんとかする」
鬼丸は死なない事が第一だ。そもそもアタッカーのスカルは魔法攻撃が主体なので、デバフは絞って良い。攻撃力も下げておく方が良いんだろうが、MPの節約は必須。当たったらフールが悪い。大丈夫だ。MPが無くならない限り死なないんだから。8時間も休憩させてもらえれば、十分に回復が可能だ。自然回復もそこそこ回復することは実験済みである。
「さて、見えてきたぞ。第2波だな。ちょっと予定よりも早いが、まあ、大丈夫だろう」
「さあさあいらっしゃい! 鬼さんはどちらですかぁ? ん~チビばかりで、どれが鬼なのかが解りませんなぁ! 吾輩の前に居るのは子犬ばかり! これは余裕でしょう」
「幸子、デバフな。素早さだけでいい。スカルは温存。俺と鬼丸だけで良い」
「防御力のデバフは必要ないさ?」
「あのレベルなら必要ないな。数が多くなってきたら処理速度を上げるから、魔法防御力にデバフを入れて、スカルが攻撃だ。そうだな、15を超えたらスカルは戦闘に入って来てくれ。序盤はとにかく数で押してくるはずだからな。後は、抜けていくやつに追撃を。確実に落とせる奴だけ落としていけ。後ろの戦力に期待はするな。30波を超えてきたら、後ろの奴らにも出番を与えてやればいい。じゃあ、行くぞ鬼丸!」
「ゴブ!」
「華麗に避ける吾輩! 当たりはせん、当たりはせんぞおおおお!」
「確実に仕留めるぞ! 続け鬼丸!」
「ゴォブ!」
……鬼丸の高鬼が機能しているな。という事は、スタンピードのレベルは高くはないという事なんだ。殆どレベルが上がっていないんだろう。となると、本気で50波ありそうだな。初期のレベルで凡その波数が解る。初期が弱ければ弱いほど、後半が辛くなっていくという、よくある設定だ。最初からクライマックスであれば、割と10波とかで終わることがあるんだがな。まあ、長らく放置していたんだ。最大数くらいは余裕だろう。リアルになった影響で、100波とかになっていないと良いんだが。冒険者組合でも最大で50波と言っていたし、信じても良いとは思う。
とにかく敵を引き付けまくるフールに、処理速度が追いついていかない。素早さのデバフが強すぎるせいで、フールが余裕で敵を引き付けまくる。早々にスカルが攻撃を始め、乱戦模様に。それでも回避し続けるんだから、フールはかなりのものだ。回復を挟まないといけないなんてことにはならない。それだけ条件が良いという事でもあるんだが。
「はぁーっはっはっは! 当たりませんなぁ? 鈍間ですなあ! 何とも遅い! 吾輩は捕まりませんぞ!」
声を出せば出すほどに、ヘイトをばら撒きまくるので、本当にどんどんと魔物が集まってくる。MPを使うまでも無いんだろうが、ちょっと綱渡りが過ぎるんじゃないだろうか。本人は余裕そうだが、俺たちの方が怖いぞ。フールが崩れたら、一気にこっちになだれ込んでくるんだからな。少しは加減をして欲しい所である。
「吾輩! 絶好調! 鬼さんこちら、鬼さん? 子犬様ですなぁ! 小さい、小さいですぞぉお!」
既に50程度の魔物に囲まれている筈なんだけど、元気だな。本気で全部の魔物を引き付けているな。この分だと47レベルになるのに、時間はかかりそうも無さそうだ。その分は後ろにいる人たちが楽できるんだけど、後で痛い目を見て貰うからな。30波を超えてきたあたりから、フールも余裕が無くなる可能性がある。というか、アタッカーの俺たちが処理できなくてフールが倒れるまであるんだよ。貧乏神のデバフは重ねられる。だが、それも資金があればの話だ。耐性を貫通しなければならない。それには資金が必要だ。たった8桁しか無いんだから、あっという間に素寒貧になるぞ。出来れば、デバフは45波以降に貫通させたいから、出来れば取っておく方が良いんだよ。資金が無限にあるならそれはそれで良いんだろうけど、そんな訳にはいかないからな。
「んん~、ここまで好調だと後が怖いですなあ? でも! 吾輩! あえて調子に載りますぞぉお! こちらは任せて貰いましょう! さぁさ! こちらにいらして~!」
「処理速度が追いつかん! マジで調子に載り過ぎだぞ! 崩れたりしたら承知しないからな!」
「おまかせください我が王よ! このていぃど! 乗り越えられずして何が王か! 王には強くなってもらわねばなりませんからなあ! このフール! そのためには身を捧げますぞお!」
「ゴッブゴッブ!」
「マジで乙るんじゃねえぞ! 時間を使っていけ時間を!」
まだ始まって1時間もしていない。なのに、こんなにも忙しいんだ。波は一気に来て、一気に引いていくとは言え、引き付け過ぎだ。後ろに流しても怒られないどころか、それが普通なんだよ。何でこんなに引き付けるんだ。……全部引き受けても良いと言ったのは俺だ。言わなきゃよかった。ちょっとは自重しろ!
そんなこんなもありつつ、16時間、みっちりと戦闘を熟した。……ダンジョンなら疲れないんだけどな。外での戦闘は疲れる。半分くらいは作業だからな。こうなってくると、範囲攻撃を持っている召喚獣が欲しくなってくる。デバフも強いんだけど、範囲デバフじゃないから、どうしてもかかり切るのに時間がかかるんだよ。対単体最強性能の貧乏神も、これだけの数を揃えられると、どうしても手が回り切らない。上位の召喚獣になってくると、平気で範囲デバフなんかもしていくからな。その分、SPがかかるんだけど。重ねるのに苦労をすることになるんだけどな。だから、ボスで単体でしか出てこないダンジョンに潜り続けるのが貧乏神の最強ルートなんだが……。こういう状況になったらどうあがいても仕方がない。しっかり仕事の分だけは働いていくぞ。こんな所で死んでたまるかってんだ。




