新しい召喚獣を呼ぶ
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そんな訳で、俺たちはモーデミル村に帰ってきた。まずは召喚しないといけない。アタッカーが居なければ、話にもならない。今回の戦いでは、最重要なのがアタッカーだ。まずはそいつを呼んで、可能であれば、鬼と怪異のダンジョンでレベルを上げたい。フールも使えるのであれば使いたいからな。稲荷は、交代で使うしかないだろう。最低でも後5レベルは上げないといけないんだけどな。向こうのダンジョンなら割と直ぐに上がると思う。
「新月はいいさ。あたしの時間でもあるのさ」
「まあな。それでも貧乏神を引く確率は低いんだけど。まあ、確定で引けるようにする方法が無い以上は、今日は狙わないぞ? 今日は1点突破でアタッカーを引くんだから。……バッファーも引きたい所なんだけど、アイテムが足りないし、そもそも満月の方が良いから、今回はアタッカーだけになる。余裕があれば、幻獣と妖魔の塔にも行きたいが、そんな余裕は無さそうだしな。遠距離アタッカーを出したいところだ。……問題は強すぎるとまた使えないという所なんだけどな。まあ、それはなんとか偶然が働いてくれないと意味がないんだが……」
「運命力が試されるのさ。ここぞという時の幸運さ。それは貧乏神が保証してやるのさ」
「貧乏神の加護とか最強でしかないな。幸運値はかなり積んでいる。丁度いいアタッカー候補が出てくれると信じているさ。SP64以内が最高だけど、多少の誤差は許容範囲だ」
何が出てくるのかは解らない。けど、遠距離アタッカーを欲している。富と豊穣の塔から出てくる系統で、新月の日に出てくるとなると、リッチ系統が上げられるんだよ。強いリッチだとSPが150クラスにもなってくるんだけど、そこまでは必要ない。
何でリッチなのかと言われても解らない。ただ、考察班の話では、富が含まれているんだから、ダジャレでリッチが入っているのではないかと言われていたっけ。そういう事もあるのかと言いたくもなったが、そういう事なんだろうか? よく解らないんだけど、まあ、開発陣が何を考えて作ったのかは俺も解らないからな。
そういう事で、黄金の骨、不思議な魔法書、美術品のステッキ、ミイラの腕を使用する。アンデッドと魔法使いを呼ぶにはこれらのアイテムが良いと判断した。多すぎるかもしれないが、2種類の要素を盛り込むと、このくらいだろうと思うんだよ。前回は多すぎて天狐まで出てしまったんだ。それを避けるためにも、レア度の高いリッチを出さないように厳選したつもりなんだ。これで出なければ、もう1度チャレンジ出来る様にはしてあるつもりである。さあ、何が出てくるだろうか。
「カタカタカタ」
「おー、骨なのさ。喋れない所を見ると、そこまで高位の存在では無いのさ」
「そうだな。リッチなのは確定だろう。何なのかまではステータスを見てみないと解らないが」
どれどれ、喋るリッチでは無いから、まあまあの当たりだと思うんだけど、どうだろうか? 多分あれだと思うんだよな。マントや杖はまあ解るとして、モノクルを付けているリッチなんて俺はあれくらいしか知らないんだけど。
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名前:
種族:ゲイズリッチ
Lv:1
SP:62
HP:115/115
MP:492/492
スキル
『見つめる力』
『不死者の力』
『燃える魂』
『怨念の死霊』
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やはりゲイズリッチか。SPも64以下で最大値くらいのリッチが来てくれた。ゲイズリッチはかなり使えるんだよ。『見つめる力』は次元魔法攻撃という種類に当てはまる。時空間魔法の1ランク下と考えて貰えばいいかもしれない。分断に適性があり、部位破損攻撃を多用する。よくあったのが片足を分断して立てなくしたり、片腕を分断して武器を落としたりするのに使われる。まあ、耐性があると、攻撃だけが通るだけなんだけど。『不死者の力』は、夜の時間帯になると強化するという単純なものになる。ダンジョン内では余り関係ないスキルだが、外で活動するには夜の方が良いという事だな。俺たちは、夜の配備に回してもらった方がいいかもしれない。
『燃える魂』は、MPが無くなったらHPで魔法を使う事が出来るスキルだ。これでHPが0になることは無いんだけど、流石はアンデッド。命なんてあってないようなものだと言うのが伝わってくる。なお、回復魔法は普通に回復する。なので、回復魔法をかけ続ければ、魔法を乱発できるぞ。MPを譲渡する系の魔法もあるんだけど、そっちは特殊だからな。『怨念の死霊』は、連続で魔法を当て続けると威力が増加していくというスキルになる。単純に打てば打つほど強くなると言う事だな。割とリッチ系統はこのスキルを持っていて、アタッカーとしては非常に優秀だ。
そんな訳で、アタッカーを迎えることが出来た。……運命力は高い方だったんだな。そういう気がしてくるから、困ったものだ。どうせならスタンピードのフラグも回避して欲しかったけど、そういう訳にはいかないらしい。けど、こういうのって試練って言うからな。乗り越えられない試練は出てこないってのが相場だ。工夫すればなんとかなるってのが試練なんだよ。運命論者的にはそういう感じなんだろうな。別に運命論者でも何でもないんだけど。でも、鬱展開は嫌だ。なるべくならハッピーエンドが良いんだよ。
「良し、とりあえず即戦力だ。名前はスカル。これで良いか?」
「カタカタカタ」
「良いって事かな? それじゃあまたダンジョンで活躍してもらおう。まずはスカルもレベルを上げないといけないからな。早い所ベレーユ町に向かわないといけない」
「今日は実家に泊っていくのさ?」
「ああ、泊っていくぞ。というか、さっき挨拶してまた来るって言っておいただろ? だからそのまま実家で寝て、そのままの足でベレーユ町に行くつもりだが?」
「もう召喚はしないのさ?」
「いや、しておく。俺が使うかどうかはおいておくとして、貧乏神が出る可能性があるんだ。それ程素寒貧でもないからな。出ない可能性の方が高いんだけど」
という訳で、20連ガチャを引いた。……基本的に使わない召喚獣が沢山出てきた。というか、要らない魔物しか出てこないって相当だと思うんだよな。流石に確率上昇系のアイテムを使わなかっただけはある。アンデッドも出てきたし、猫系、象系の召喚獣も出てきた。勿論ゴブリンも沢山出た。これは実家に置いていくしかないな。召喚石を売ることも出来るんだけど、労働力は置いていかないと。実家で働いてもらうには丁度いいと思うんだ。農作業は人員が多ければ多いほどに捗るんだから。
「そんな訳で、これはここに置いておくよ。俺は使わないし。労働力として使ってやってよ。そうしたらレベルも上がるんだからさ。経験値を稼がせて、ある程度使える様にしておいて欲しい。何かあってからだと遅いからさ」
「こんなに良いのかい? 召喚石は凄く貴重なんだよ?」
「そうね。結構値段がするんじゃないかしら?」
「値段は気にしても仕方がないよ。俺のソウルメイトは貧乏神なんだから」
「……そういえばそうだったね。解った。これは貰っておくよ。でも、お隣にもあげていいかい? 流石にこっちだけ召喚獣が多いのも申し訳ないというか」
「そうよね。お金か何かと交換した方がいいかもしれないわ。召喚獣を沢山使うって言うのは贅沢だもの。それはそれは何かあったんじゃないかと思われるわ」
「その辺は父さん母さんに任せるよ。俺は使わない召喚獣を渡しただけだしね。父さんも母さんもレベルはそこそこあるんでしょ?」
300年以上も農作業をしているんだ。レベルも多分だけど300とか超えているんじゃないだろうか。召喚獣を使わないなんて勿体ないんだよな。SPが余っているんだから、どんどんと召喚獣を使って楽をしないと。時間も勿体ないし、稼げる金額も上がるんだしさ。……それに、これからはスタンピード祭りなんだ。食料品は幾らあっても足りないんだよ。




