確かに解決方法はある
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思い付かないから内政をやるしかない。けど、休暇ではずっと思考中である。どうすれば10億人分の戦力を集めることが出来るのか。出来れば3年程度で集めてしまいたい。それは不可能だと思うんだけど、瑠璃と兼平はそもそも何かしらの解決策を見つけたようなので、何処かに抜け道があるはずなんだよな。
「という訳なんだよ。何か方法はないか?」
「吾輩の頭脳をもってしても、流石に直ぐには案は出てきませんなあ。我が王よ、本当にそれは必要な事なので? 切り捨てるのが安牌では無いですかな?」
「それが出来たら苦労はしてないと思うのじゃ。切り捨てられんし見捨てられんのじゃろう。気持ちは解らんではないのじゃ」
「あの2人が言うには出来るって言うのさ。時間はかかるけどさ。こっちはノーヒントで探さないといけないのさ。頭が良い奴は狡いのさ」
「いや、ノーヒントではないの。幾つかのヒントは出ているの」
「黎明には何かヒントが解るのさ?」
「再び貰えるのかという所がヒントだろうの。既に1度は貰っていると言う事になるの。問題は誰が何のために貰ったのかが解らない所かの」
「ふむぅ。確かに。それは大きなヒントでしょうなあ。しかし、誰が何のために誰から貰ったのかが解りませんな。それではヒントと言えども難しいのではないですかな?」
「いや、案外馬鹿にならないヒントじゃな。ある意味答えと同じことを言っていると思うのじゃ」
「そんなのに心当たりはあるのさ?」
「無いと言えば嘘になるのじゃ。妾が答えていいのかが疑問じゃが」
「そうですねえ。あるんですよねえ。貧乏神は解らないので? 解らないのでしょうなあ。先の会話も聞いていたのに何も言えなかったのですから!」
「……こいつ、本気で腹が立つのさ。解っているならとっとと答えを出すのさ。そこから叩き台にして案を練っていくのさ」
「ふむぅ。まあ仕方が無いでしょうなあ。叩き台として出すのも吝かではありませんし。勿論、瑠璃殿や兼平殿が考えたものと一致しているのかは解りませんが、昔に貰って、再度貰えるかどうかわからないというのは、守りの祠の事でしょうな。考えるにそれが一番当てはまるのかとは思いますぞ」
「守りの祠? 何でそんなものが必要に……。あ。マジでそんな事を考えているのか? それなら確かにリスクはあり過ぎる。再度貰える保証が無ければ難しいと言うのも解るってものだな。だが、それをしてどうにかなるって事も無いと思うんだがな……」
「何か解ったのさ?」
「いや、解ったかどうかは解らない。けど、守りの祠を壊したら、今の様な生活は送れなくなる。魔物が今以上に発生して、更に強い魔物もかなり排出されるはずなんだよ。今は抑え付けているからそこまで危険な魔物が出てくることはないけど、守りの祠を壊したら、ハヌマーンクラスの化物が1日に2体から5体くらいは出てくるんじゃないか? それを冒険者や兵士で狩らなければならなくなる。そうなると負担が大きいどころの騒ぎじゃなくなる。かなり厳しいものになるだろう。問題は守りの祠を破壊できるのかなんだけど、出来ないことは無いんだろうな。……壊そうと思ったことなんて無いし、ゲーム時代では出来なかったからな。今は出来るのかどうかは知らない。けど、危険を伴うって事を考えると、守りの祠を破壊すると言う事を考えていたように思うな。破壊して何をしたいのかが解らないんだけど」
守りの祠を破壊して、何がしたいのか。強力な魔物を召喚石に封じ込められるのであれば、それは活用できるかもしれないが、それにしても召喚コストがある。SPはどうにもならないから、どうしてそんな事になるのかが解らない。何がしたいんだ? 壊してもリスクしか増えない気がするんだけど。
レベル上げに使えるかと言えば使える。限界を超えたレベル上げが出来るようになる。具体的には2500以上のレベルになっていた場合、かなりの経験値が必要になるんだけど、外ならダンジョンよりも多く貰える。それが可能になるんだけど、レベルを上げて召喚枠を増やしたところで、人口が増えなければ意味がない。それから人間がポップしてくる事なんて無いんだから、簡単に人口が増えることは無いんだけどな……。
「でも、言いたいことは解ったのさ。守りの祠を破壊して何かをしたかったと言うのが解ったのさ。具体的には何が出来るのさ? 余り意味が解らないのさ」
「そうよの。守りの祠を破壊してまでやりたいことが解らないの。世界を混乱に巻き込むつもりかの? 案としては国境線沿いの守りの祠を破壊してしまえば、魔物の対処で相手側の侵攻を防げるとは思うの」
「じゃがそれは自爆しているのと同じじゃ。こちら側も戦力を割く必要が出てくるのじゃ。こちら側に襲い掛かってこないという保証は何処にも無いのじゃ」
「だよなあ。しかも守りの祠は終わりと始まりの台座と違って、貰えるかどうかは解らないしな。ウラノスは遺跡に置いてあるから交渉しようと思えば出来る。出来るが、そもそも守りの祠を貰えるのかどうかが解らないし、設置方法が正しいのかどうかも解らない。特定の召喚獣の力が必要なのかどうかも解らない。解らないことだらけなんだよな。どうしてそこに考え付いたのかが解らないんだよ」
「何か得られるものがあるんじゃないのさ? 何かが得られるのかもしれないさ」
「何かを得られるって言ってもな。魔物のドロップアイテムくらいなもので……。ドロップアイテム? そうか。そう言う事か! いや、それにしてもリスクが。でも、出来なくはないか。でもなあ。それなら問題は、ああ、そう言う事か。場所が重要なのもなんとなく解った」
そう言う事か。場所が原因でというのは、ドロップアイテムが欲しかったからか。確かに出てくる魔物の厳選をしないといけないだろう。特定のドロップアイテムを狙うのであれば、それらは必要になってくる。確かにそれならなんとかなる可能性はあるな。でも、そうなってくると本当に守りの祠を破壊しないと不可能だと言う事だ。何せ数が必要になってくるからな。
「おやぁ? 我が王も気付きましたので? それではここで答え合わせといきましょうか。では、我が王よ。10億人の戦力を用意することは可能ですかな?」
「……可能だな。そういう狩場があれば、10億人分の戦力を用意することは可能だ。そのためには色々と必要になってくるが、ドロップアイテムを考えると、確かに100年程度はかかってくる。いや、もっと必要になるかもしれない。ダンジョンと違って特定のアイテムしか出ないと言う訳では無いんだ。かなりのドロップの中からピンポイントで得る必要がある。それも最低でも10億個必要になるから、時間はかなりかかる」
「そんな事が可能なのさ? 言っていたと思うのさ。そうなると食料も必要になってくるのさ。10億人を用意できるとして、そいつらを食わせる必要があるのさ。それが可能なのさ?」
「可能だな。いや、厳密には必要ないと言った方が正しい。俺がやろうとしていることは、ホムンクルスの作成だ。錬金術師ならある程度の腕があれば出来る。そのためにはドロップアイテムが必要になるんだけど、一番簡単なのは、日本神話勢の荒魂を使ってホムンクルスを作成することだ。それならば、10億人くらいは軽く集められる。……まあ、何処にそんな狩場があるのかが解らないし、荒魂を落とすのは上位の日本神話勢だけの話ではある。それらが出てくる狩場を特定するのに時間がかかってくると思う。かなりの試行回数が必要になるだろうな」
荒魂を使ったホムンクルスならば、確かに10億人用意できる。しかし、そのために守りの祠を破壊しなければならないのは大きなリスクでしかない。




