絶望
「レイもう夜遅いからそろそろ寝なさい」
「はーい」
レイは母からそう言われ布団に潜り込み目を瞑った。
「悠君、おはよう」
「おはよう、陽。はぁ〜眠い」
「今日は授業中寝たら駄目だよ!」
夢の中の男女は教室の中へ行くと、見慣れない物がたくさんあった。
「えっ!悠君、陽?なんなんだよどこだよ?」
レイは夢の中の人物や場所、物に違和感があった。確かに何かは分からないが、どこかで見たことがあるような不思議な感覚があった。
目が覚め布団から出てリビングに行くといつもはいるはずの母はどこにもいなかった。
「あれ?お母さんどこー?外かな?」
レイは母を探しに外に行くと見知らぬ男が母と一緒にいた。
「いつもありがとうございます」
「そんなことはないですよ。女手一つで育児は大変ですから。じゃーそろそろ帰りますよ」
「ありがとうございました」
そう言うと母はぺこりと頭を下げ、さっきから見ていたことを知っているかのようにこっちに来た。
「お母さんあの人は誰なの?」
「あの人はいつも食べ物を分けてくれる人よ」
「へぇーそーなんだ」
「さぁ朝ごはん食べましょ」
家に入る母に続きレイも家に入ると
「 「いただきます」」
「お母さん、今日見た夢が凄かったんだ。今まで見たことない物を見たんだ。」
「へぇー、もしかしたら前世の記憶かもよ」
「何それ」
「前世って言うのはね今より前に生きていた人生のことよ」
「そーなんだ」
「「ごちそうさま」」
朝ごはんを食べ終わるとレイは学校の時間なので学校に行く準備を始めた。(はぁ〜学校だるいなー)そう思いながら家を出て学校に着くと。
すぐに席に座り1時間目が始まるまで本を読んでいた。
席に座ってから10分ぐらいすると先生が教室に入って来た。
「静かにして、今から授業始めますよ」
大して面白くのない授業が進んでいくと
「この世界には昔勇者が召喚されて人類と魔物の戦争をすぐに終わらせたと言われています。勇者は違う世界から召喚されてその時の名残がまだ残っている場所もあります」
レイはこの話しを聞くと今日の夢を思い出しそのことを考えた。考えているうちに授業が終わり、家に帰ると。
「っ!」
家に帰るとありえない光景が目に映ったなんと母が血だらけで倒れていたのだ。
「お母さん!大丈夫っ!」
「ギィ」
ドアが開く音が聞こえ後ろを振り返るとそこには今朝の男が血の着いたナイフを持っていた。
「おいガキそいつもう生きてねぇーよ。そいつは死んだんだよ」
「なんでお母さんを殺したんだよ!」
「幸せそうなものを見ると壊したくなるんだよ」
男はそう言うと家から出ていきどこかえ消え去った。
「絶対殺してやる」
レイはそう思い母の所へ行った