第八回 リゲル
珍しく、短い期間の間に「ことばこ」を更新していて、何か裏があるのでは、という感じですが……実際、気が向いたときにやっているので、何も裏はありません。(笑)
冬が終わる前に、どうしてもこの言葉は! と思い、やや急ぎ足で筆をとっていたり、なんてことは……あったり、なかったりですが。(笑)
気まぐれな言葉の宝箱、今日もよろしければ覗いてやってくださいませ。
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第八回は、宝箱にふさわしい(?)キラキラと輝くお星さまをご紹介します。
「リゲル」というのは、冬の代表的な星座であるオリオン座を構成する星の名前です。
オリオン座の肩にある赤色の星、ベテルギウスとは対角線上、足の部分にある、青白いお星さまになります。
ベテルギウスは、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンと結んで「冬の大三角」と呼ばれる代表的なお星さまですから、知っている方も多くいらっしゃるかもしれませんね。
リゲルは、「冬のダイヤモンド」と呼ばれる、六つの星を結ぶ方のお星さまです。
実はこのリゲルと呼ばれるお星さま、明るさだけでいえば、ベテルギウスよりも明るいとされています。銀河系においては最も明るい星の一つ、と言われているほどで、その光度(放射するエネルギー量)はなんと太陽の十二万~二十七万倍。
なんだかすごすぎてよくわかりませんが……(苦笑)、とにかく、あまり知られていない(?)割にはすごいお星さまなのです。
日本では、ベテルギウスと合わせて、紅白の星、ということで、源氏星、平家星と呼ばれたりしているようですよ。
日本人は、古くから星を色で見分けていたりするそうなのですが、これは世界のどこを探してもほかの国では類を見ないそうで、そう考えるとちょっとすごいぞ日本人、という感じですね。(笑)
ちなみに、今回どうしていきなり「リゲル」なのかというと……久しぶりに、宮沢賢治さんの「よだかの星」というお話を読み返しておりまして、それを色々と調べていたら、作中に登場する「西の青白い星」というのが「リゲル」をさしているのではないか、という考察(?)をお見掛けしたからです。
「リゲル」というお星さまの名前は知っていましたが、詳しくは知りませんでしたので、今回色々と調べてみました!
興味深いというか、面白いエピソードなんかもあって、こうしてご紹介させていただくこととなりましたが、皆さまにもお楽しみいただけましたでしょうか?
宮沢賢治さんは、かなり天文学にも詳しく(銀河鉄道の夜でもそれがありありとわかりますが)、たくさんの気づきや出会いを与えてくださるな、と思うばかりです。
私にとってはある意味、宮沢賢治さんも、「リゲル」のような明るく天に輝く星のようなお方だな、と思ったりする冬の夜でした。
いつか私も、そういう誰かの道しるべみたいな、素敵な「星」になれることを祈って、本日はこちらで失礼させていただきます。
おあとがよろしいようで……?
それでは、また次回。




