第二回 花信風
第一回、早速、お手に取ってくださった方がいらっしゃるようで、大変嬉しいです。
ブクマ、評価、そして感想と……。本当にありがとうございます。
ひっそり&のんびり更新ですが、今回もぜひぜひ楽しんでいただければ、と思います。
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第二回は、「花信風」について。
簡単な漢字の並びですが、あまり見かけない単語ではないかな、と思います。
カシンフウと読みます。
「花信」というのは、花が咲いたよ、というお知らせのことです。(ほかにも、花便り、と言ったりします)
そんなわけで「花信風」というのは、もう皆様お気づきのことかと思いますが、花信に風がついて、花が咲いたことを知らせる風、のことですね。
花が咲く、というのが春をイメージさせるので、主に初春に吹く風のことを花信風、と言ったりもするそうです。
ちなみに、Weblio辞書を見ると、「信風」というのが、季節風であり、それに花がついて、春を告げる風だ、とされていたりもします。Weblio辞書はさらに、そこから、春のあたたかな陽気のもとに吹く風を「光風」とも言う、と続いてとってもおしゃれだな、と思いました。
この辺は、辞書によっていろいろあるみたいなので、ぜひぜひご興味あれば調べてみてください。(笑)
さて、散々「花信風」は春の訪れを告げる……と書きましたが、実は「二十四番花信風」というものもあります。
中国から伝来したもので、二十四節気(今でいう、立春や秋分などもこれに当たります)のうち、小寒(一月の頭)から穀雨(四月の終わり)までの八節気をさらに三等分し、そこにそれぞれのお花をあてているそうです。
こういった二十四番花信風などは、あまり使うことはないのですけど、なんとなく知っていると、よりそれぞれの季節を楽しめるのかな、と思ったりもします。
もともとお花が好きなこともあって、どこかで仕入れた謎の知識を今回はこうしてエッセイとして書くことにしましたが、春だけじゃなくて、一年を通して、こういうものがあれば楽しいな、と思うこの頃です。
ちなみにこれは余談ですが……誕生日にも、それぞれ誕生花、というのがあるのですが、この誕生花は、星座や誕生石のように厳密に決まっているものではなく、それぞれお花に詳しい方(お花屋さんだったり、フラワーアレンジメントの方だったり……)が好きに選んでいるようですよ。(笑)
こちらもご興味あればぜひ、自分の好きなお誕生日のお花、見つけて季節を感じてみてください。
横を通り過ぎる風も随分と涼しくなり、本格的な秋を感じるこの頃です。
九月の頭から半ばにかけて香っていたクズの花の繊細で華やかな甘い香りが、金木犀の明るくてツンと鼻をさすような甘い香りに代わり、季節の移ろいを感じています。
今回はそんな季節の変わり目を教えてくれる「風」のお話でした。
寒暖差も激しくなり、体調を崩しやすい時期です。
皆様、ご自分の体を「過信」しすぎず、お体にはお気をつけてお過ごしくださいませ。
おあとがよろしいようで……?
それでは、また次回。