自分の傷は自分で治せ!
壁lー゜)ヒッソリ ヒッソリ不定期・・・更新できるかなぁ・・・
「君!一人なの?これからワイバーン狩りに行くんだけど、俺達とPT組んでくれないかな?」
冒険者ギルドで、いきなり3人組に声をかけられた。
「え、俺ソロプリだけど?それでもいいの?」
「おっけーおっけー大歓迎!って訳でよろしくね」
俺ドロウは一人でワイバーン狩りに向かいたかったのだが、強引そうな人たちだったので目的も一緒だし、その3人とPTを組むことになった。人付き合いが嫌いだからソロなのだけど・・・。
「うん、プリーストの仲間が欲しかったんだよ!」
「やた!これでワイバーン倒せる~」
「やっぱプリーストいないとキツイからなぁ」
戦士の男がリック。大剣を担いでいる赤毛の男だ。
女魔法使いがソフィア。ショートの茶髪で杖を持ってる。
最後の全身甲冑に槍と盾を持ったナイトの名前が、ガイだそうだ。
そして山頂に居るワイバーンの討伐に向かったのだが、あまりにも酷かった。
「喰らえ!オーガめ!くっ、まだ倒れないか!」
「え~い!フレイムバースト!えっ?まだ一匹も倒れないの?」
「くっ!ドロウさん、回復頼む!」
えっと、まだ山の入り口でオーガ5匹と遭遇しただけなんですけど・・・。
リックさん、戦士なのに攻撃力無さすぎ。
ソフィアさん、範囲魔法の殲滅力なさすぎ。
ガイさん、ナイトなのにオーガも抑えられないとかもろ過ぎ。
「ヒール!」俺は内心そう思いながらも、とりあえずガイさんにヒールをかける。
そして時間をかけて、結果5回もヒールを使い、何とかオーガ5匹を倒したのだった。
因みにヒール5回使うなら範囲攻撃魔法を2発撃てたりする。
「オーガ思ったより体力あったね」
「うん、フレイムバーストもあまり効いてなかったし」
「攻撃力もヤバかった。ドロウさんの回復無きゃきつかったよ」
えっと、こいつら何を言ってるのだろう?山の入り口のオーガだぞ?ワイバーン退治に行くんだよね?
「えっと、次は俺、攻撃参加してもいい?」
「いや、ドロウさんはこのまま回復に専念してくれ」
「ワイバーン戦でMP無いと困るからね」
「あ、またオーガ5匹だ!行くぞみんな!」
もういい、勝手にやる。
「ホーリーバースト!」俺は範囲攻撃魔法で先制攻撃を仕掛けて、メイスを振り回しながらオーガ目指して駆けていった。
「ちょ、ドロウさん!」
「MP節約って!」
「前出たら危険だ!挑発!」
そんな言葉が背後から聞こえたが無視する。メイスの2連撃で2体のオーガの息の根を止める。ホーリーバーストを喰らって瀕死の3体が挑発スキルを使ったナイトのガイさんに向っていた。
「ぐわっ!」ガイがダメージを受けて膝をつく
「ナイト!挑発すんな!」その後ろからメイスの2連撃で更に2体倒す。
「このぉ!」リックが大剣を振ってオーガに当てるも弾かれる。
「ドロウさん!ガイにヒールお願い!」
「てめぇで回復しろ!自分の傷は自分で治せ!」そう叫んで、俺はメイスを振るって最後の一匹のオーガの頭を吹っ飛ばした。そして全員に告げるのだった。
「やっぱ無理。俺ソロプリだから一人でワイバーン倒してくるわ。君達帰った方がいいよ」と
そして、ワイバーンを退治して冒険者ギルドに帰った俺は冒険者ギルドでその噂を聞くのだった。
「ナイトに挑発すんな!って叫んで自分の傷は自分で治せとか言ったらしいよ」
「MP節約って言ったそばから攻撃魔法使ったとか・・・」
「回復に専念してって頼んだのに前線に出てったとか・・・」
「「「酷いプリーストだよな~ありえないわ」」」
先に帰った3人が皆に話したのだろう。まぁ、人間そんなものである。
ソロプリとは・・・前線で攻撃し、攻撃魔法も使い、防御力もあり、回復魔法も使う万能プリーストの事である。まだこの大陸ではその事は知られていないのであった。