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半分魔物と呼ばれて  作者: 伝説の男前
8/12

あー暇だ

水底に来た。水の透明度は高い。朝なので魚は活発に捕食活動をしているが、オレは食われない。そんなに眠くないので、水中を散策してみる。泳ぐのはそんなに速くない。


しばらく、移動すると水流のあるところに出た。移動するのが速くなった。空が明るいうちの天敵は鳥だ。水の中が断然安全だ。水面からチラ見で陸と空を見ると、ライオン、ゾウ、トンビ、鷹、キリン、シマウマが確認できた。到底勝てない連中だ。毒ナイフを使っても時間がかかりそう。


ミミズクから奪ってきたのは羽根と肉。ネズミも肉がある。羽根は空気を膨らませると水に浮く。ヤモリの姿だと水に浮かない。カマキリだと水に浮くが魚に食われる。

羽根を浮き袋にしてヤモリに姿で仰向けで水面移動がいいかも。夜になったら移動開始だ。


それまで暇なので、肉を喰う。カマキリの鎌で小さくしていく。ミミズクはうまい。ネズミは臭いが食えなくはない。肝臓、腎臓、脳、心臓、目玉と色々、試食してみる。心臓はいける。脳はまあまあ。


食ったから眠くなった。水底の岩場に隠れて寝る。暗くなるまで就寝。


...


夢をみた。同胞の昆虫たちがこの川で殲滅されている。トンボやカブトムシはトンビに、蟻、バッタやカマキリはネズミや魚に食われていた。

うなされた。汗だくになって、自分の身を確かめた。


「みんな死んだんだ」


だから、紐ビキニは追って来なかったと理解した。生き残れないんだ。

じゃあ、オレはハーフだからか?複数の生物のDNAを持っている身体だった。


辺りが暗くなり始めた。そろそろ、移動の時間だ。軽く食事をとって、水面まで上がり、ミミズクの羽根を蜘蛛の糸で身体にくくりつける。仰向けになり、毒鎌で警戒体制をとる。


順調に水面移動している。楽チン。

ラッコ状態で飯を喰う。星が綺麗だ。

上空にはたまにコオモリがいるが、超音波では水面のオレは見つけられないだろう。

食料もタップリある。


しかし、問題は暇だ。

まあ、徒歩や飛行移動よりは速いので我慢する。せめてスマホがあれば。


「あー暇だ」

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