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ある日の馬車道。  作者: 純
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森の中

少女は本を読みながら顔も上げずに口ずさむ


「あるぅひっ♪」


周りの喧噪を気にせずに


「右旋回します!迎撃お願いしますよ!羊っぽかった人!」


本の文字を追いながら


「森のなかっ♪」


顔をしかめながら剣を振るう男に倒されていくモノをチラ見しながら


「ソレを言うなら執事だと訂正させて頂きましょう。」


次々と剣でなぎ払いながらもきっちりと釘をさす男


「ゴブリンにっ♪」


迫り来る矢を避けながら必死に手綱を操る男を尻目に


「であぁたっ♪」


御者のすぐ近くに顔を出したゴブリンは蹴り飛ばされ宙を舞う


「ハナ咲くもーりーのーみーちー♪」


宙を舞うゴブリンは剣で切り裂かれ血飛沫をあげながら事切れてゆく


「ゴブリンにーでーあーあったー♪」


辺り一面はゴブリンの死体でいっぱいになっていた。


「確かに(血の)華が咲いたわね。」


乱れてしまった黒いフリルを直しながらポツリと少女はつぶやいた。

歌っていた少女はというと、体制も変えずに本の文字を追い続けていた。


「これでやっと本が落ち着いて読める。」


と、思ったとか思わなかったとか。

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