表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/137

身の上話

まっほは今幽霊やってるんだけど。その事情を話しておくね。グラビアアイドルでのスイーツ大食い競争での出来事。あるアイドルの大ファンがレターの返事がないことの逆恨みで、スイーツに毒を盛ったのね。毒入りはそのアイドルに当たる予定だったんだけど、誰かが会場に間違い電話をかけてしまい、準備スタッフが席を外して、スイーツが入れ替わってしまって、結果として、まっほのところに毒入りが来て。


で、今霊界にいるわけ。天獄にも地獄にも逝きたくなかった。『現世』がよかったわけじゃない。でも、このまま成仏してしまうのはすごく嫌だったのね。だからここに来てやりたいことをやるんだ。大好きなスイーツが食べられないのは残念だけど。そう、幽霊は食事ができないのね。そういう意味では都たんがうらやましい。でも食に関する思いは今も強くあるので、何でも味見してしまうんだよね。


まっほは霊界でもグラドルとして活躍したいと考えているんだよ。自分と同じような境遇で、霊界にきてしまった人をひどくかわいそうだと思う。自分も『現世』でやりたいことが十分にできず、悔しい思いをした。『現世』への心残りはあるけど、苦労続きからの解放感があって、ジバクにはならずにここに来た。


でもやはりやり残したことに対する思いが強い。自分の力で貧しい孤児院を豊かにしたいとの願望がある。孤児で霊界に来た人を集めて、元気付ける機関を作りたいと思っている。ちょっと夢物語入っちゃってるけどね。これからも頑張るよ。】



万歩の身の上話を聞いて、美緒。

「そうか。でもつらくはないんだな、万歩。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ