表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/137

生徒会の仕事

「仕方ないな。じゃあこれでどうだ。」



 美緒は薙刀を右手を高く上げて、掌で回して見せた。刃先から鋭い風が走ったかと思うと、政宗の前髪がはらりと落ちた。その直後、黒い眼帯もプチンと切れて、右目が白日の下に晒された、深夜ではあるが。その瞬間、絵里華、由梨、万?が色めきたった。



((イケメンの生表情が見られるどす。))「少しならその顔を拝んでやらないでもないわ。」「ちょっと素顔に興味あるな。」



「オレはみたくないな。男なんて見ても仕方ないし。」



 都だけはテンションが低い。



「そう落胆するな、都。あいつをよく見ろ。」



 政宗は兜を取る。その下からは黒く長い髪が艶やかに回りながら降りていく。トリートメントが行き届いているようだ。改めて見ると睫毛は長く、瞳には憂いが溢れている。



「まさか、政宗は女!美緒神はいつ気付いたんだ。」



 都はハトが豆鉄砲を食らったように瞠目して、美緒を見る。



 「正確には右目が見えた時だ。だが、その前に刃合わせをした時だ。女の力というのはいくら鍛えてもごまかせないものだ。都、お前とも戦闘をしておれば、騙されずに済んだものを。」



 シニカルに笑いながら、美緒はオレに答えた。他の3人はこんな感想。



((なんだ、おなごどすか。都はんと反対のパターンどす。))「やっぱり見る価値はなかったわね。」「イケメンではないにせよ、女子にモテそう。まっほは結構好み。」



 勝手なことを言っている。政宗退治は誰がやったのか。



『都、今回はお前が相手に呼ばれたんだからな。政宗とは自分で話して説得しろ。』



 ここからは糸電話モードに転換。



『説得?いったい何を話せばいいんだ。』



『そいつをジバクから天獄か地獄へ行くことを決断させることだ。意思が決まれば、輪を切取るだけだ。ほらさっさと生徒会の仕事をしろ。』



『生徒会だと?生徒会は政宗や獅子天王じゃないのか?』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ