表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/137

胸に灯る

『お前、都と言ったかな。男とわかった以上、この神の手には負えない。まっほの言う通りにするがよい。』



『はあ?今までのやりとりはいったいなんだったんだ!』



『気にするでない。神の仕業はすべての原理、正義である。』



(さっぱりわからない。)



『ブチッ』。いきなり音声が中断した。糸が切れたのだ。



「うほほほほ~い。じゃあ、まっほが都を診るよお。この紙に今食べたいものを書いて、飛行機作って飛ばしてえ。」



「それは診察と言えるのか。こちらは腹痛だ。食べたいものなんてないぞ。」



「じゃあ、お腹が治ったら食べたいものを書いてえ。」



 意味がわからない。お腹の原因はたこ焼き。だからまったく別のものにした。そして、紙飛行機を作って、まっほに投げ返した。なんせ、紙。ゆらゆらと飛んだのはいいが、まっほを通り越してしまった。



「なんだ、これは。ま、まさか、いわゆるあれのことなのか。しかし、相手は男だし。むむむ。」



 紙飛行機は美緒に到達したのだった。



「美緒、どうしたのお?」



(この紙には『アイス』とある。つまり『愛す』ということか。これはいわゆる告白というものなのか。初めてもらったぞ。勇気を振り絞ったが、自分の口から申し出することはできなかったのであろう。不届きな奴だ。下らぬ。捨て置くか。)



 美緒は紙を破ろうとした。その時、『ぽっ』。胸に何かが灯った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ