表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/137

コスプレ好きのドジっ子

「次はこれだよお。」



 忍者、いわゆるくノ一。ピンクの頬かむりした装束。鎖帷子付きの本格派。手には手裏剣。直径2メートル。真ん中にくノ一キャラのイラスト。Vサインしている。



「いっくぞお。それ~。」



「あぶねえ!」



 手裏剣はオレの頬をかすめもせず、からだを動かすこともなく、余裕で回避できた。



「きゃああああ。」



 ピンクくノ一は胸を押さえている。自分の胸を手裏剣が切り裂いたらしい。布が床に散る。豊満そうな盛り上がりが存在感十分。負けたかも。



「まだまだ負けないぞお。えいっ!」



 別に勝負に来ているわけじゃないぞ。保健室に来てるんだが。またも変身した。



「チャイニーズバトラーだよお。」



 頭には団子ふたつ。てるてる坊主のように、フリル付きの白い布で覆われている。スリットが太股まで入ったセクシーチャイナドレス。赤い繊維のテカリが眩しい。



 胸からお腹のあたりにかけて、虎が描かれている。いや虎ではなく、猫。それもシンプルな線で描かれたもの。目は点で、鼻、口はなく、髭だけが数本書かれているだけ。



 どちらかと言えば少女向けのようだ。ヌンチャクを手にしている。これも長さが1メートルはあり、どうみてもアンバランス。振り回せるような代物ではなさげ。



「アチャー!」



 レッドチャイナドレスはヌンチャクを振り回すが、とてもリズミカルとは言えない。



「ヌンチャクは回ってないし、風も吹かないぞ。」



「あれっ?」



 ヌンチャクが手から離れて、床に落ちていた布を押してカーリングのように移動した。布は濡れた床を移動していく。この女子は戦闘にまるで向いていないように思えた。コスプレ好きのドジっ娘という表現が適正か。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ