ひとり隠れる
両親との関係も子供の頃のまま。日常会話程度。
反抗期もあって、ますます距離ができていた。
そんな私が出会ったのがブログ。
ブログの中なら他人と顔を合わせることがないし、話すこともゆっくり考えながらできる。最初は他人が開いたブログに書き込みをするだけだった。
でもある程度やっているうちに、だんだん会話ができる人ができてきた。
これなら私でもやれる。そう思った私は自分のブログを開設した。
自分の人生が初めて切り開かれた気がした。
これが生きているということなんだ!
高校の合格なんかよりもはるかにうれしい出来事だった。
ブログのことは両親には話さずにいた。私だけの秘密。
その秘匿性・神秘性も魅力だった。色んな人のブログに絡んだりして、私の世界は急速に拡大した。
中世の大モンゴル帝国のように征服感を得てすごく満足だったの。
そんな時、とあるブログで、オフ会の話を見た。
ブログやネットで知り合った人たちとのリアルでの交流。
非常に魅力的なものであるとは思ったけど、やはり他人と現実に顔を合わせるのは怖い。
そう思ったけど、ちょっと覗いて見てやろうと、オフ会に参加の申し込みはせずに、ひとりで隠れるようにして見に行った。




