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本性

「い、いや。アレはアレ。ソレはソレ。コレはコレ。」


((どれどす?))


「ええい!みなまで言わすな!」


((そこどす!))


「はあ?」


((言えないことこそ、倉井はんが女である証拠どす。))


「それは違う。放送禁止用語だからだ。」


((そういうことを言ってるんではないどす。つまり、乙女としての恥じらいがあるということどす。))


「お、乙女?この俺のどこが?」


((全部どす。))


「わからねえ。」


((それは倉井はんが乙女だからどす。))


「だからそうでないと言ってるだろう。」


((それが乙女。男だったら、何にも反応しないどす。当たり前のことには反応しない。それが男どす。今のやりとり、すべて倉井はんは何らかのアクションがありました。それは心が女だからどす。心は健全な肉体に宿るもの。からだは文句なしに女どす。うちの生徒会の由○はんに比べたらはるかに女どすえ。))


「ちょ、ちょっと待ってよ。どうしてあたしがそこに登場するのよ。今はあたしの方が豊満なんだけど。」


((あれ?失礼しましたどす。こんな妖怪ぬりかべのからだで失礼したどす。))


「待ってよ。そのナイスバディのどこかぬりかべ?なのよ。高尾山も真っ青な急峻な起伏の流線型になにを言うのよ。」

 さっきはチョモランマとか言っていた由梨。東京都の山じゃ大幅にスケールダウンしている。


「おい、あいつはなぜ動かないんだ。ってか、眠っているのか。」

 倉井は都に気付いたのだ。


((あの子は日乃本都はんどす。この生徒会会長にして、閻魔大王光後継者候補見習いどす。))


「生徒会長?そんな風情は感じられない。それに閻魔大王後継者候補見習いだと?変なヤツがいるものだな。でもルックスはお前たちよりずっといいように見えるぞ。あっ、これは男目線だからな。おいしそうだな。ジュル。」

 倉井は自分の本性の赴くままのようだ。すっかり目を細めて都を見つめている。


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