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成功。ルンルン。

「アタシを見ても驚かないんだね。というより、あんた自体が人間でないし、アタシと同類だね。そんな人じゃないや、そんな霊を探していたんだよね。やっと出会たわ。」



((どういうことどす?霊を探すジバクはん?そんなの聞いたことないどす。どういう意味なんどす?))

 はてなマークを空中に書くアルテミス。



「そんなことどうでもいいでしょ。そうね、せめて名前だけでも名乗っておくわ。アタシは『嘘つき少女』よ。」

 胸を張るジバク。小柄ではあるが、胸サイズはそこそこ。絵里華には負けるが、由梨には勝っているようだ。


「ハクション。どこかで、あたしの噂をしているようだわ。やはりセレブは人気者ね。」

 生徒会室で、由梨が自慢げにひとりごちた。


「あなた、その胸はホンモノみたいね。でも、その巨乳を生かすような相手、つまり彼氏だけど、いないわね。」



((いきなり、濃い話題を振ってきたどす。初対面なのに、失礼どす。))



「人間じゃないんだから、失礼もへったくれもないわ。その意気の巻き方、やっぱり彼氏はいないんじゃないの?」



((そ、そんなことないドス・・・。))



「急に声が小さくなったわね。じゃあ聞くけど、その彼氏の名前を言ってごらんなさいよ。」



((・・・。))

 本体は元々無言。加えて人形も沈黙してしまった。

「ほら、言えないじゃない。」



 ジバク少女は勝ち誇りのポーズ。Vサインを絵里華に提示。



((むむむ。じゃ、じゃあ言うどす。))



「彼氏の名前は?」



((名前はひ、ひ、ひ。))



「笑ってるの?」



((そうじゃないどす。ひ、ひ、日乃本、都どす。))



『シュウウウウウ』。低く暗い音が聞えた。

『バタン』。絵里華はその場に倒れた。



「成功したわ。あ~良かった。ルンルン。」

 ジバク少女はその場から消えた。


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