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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
996/1022

《第998話》『何してんの!?』

「世界が滅ぶだとか滅ばないとか、まあ、まあ、何ともどでかい状況になっとるものじゃのう。いやはや、樹那佐 夜貴も、気弱な顔をしていながらなかなか面白いことをする」


 僕が、呉葉を打倒するために繰り出した、最も実力のあるであろう刺客。その名も、藤原 鳴狐。彼女は崩れた山の上を、まるで平地でも歩くかのようにゆったりと――、


「ずべっ」

「…………」


 転んだ。石に躓いて転んだ。


「おい駄狐。貴様、本当に戦う気はあるのか?」

「う、うるさいのう! ただちょっと足元を見ていなかっただけじゃ!」


 え、ええと。かの大妖怪、白面金毛九尾の狐の娘である鳴狐。今まで何度も、呉葉と互角の戦いを繰り広げ、その力は疑いようもない。ドジだけど。

 そして、呉葉が戦うのは彼女だけではない。


「ハァッ! 俺様もいるぜ鬼ババァッ!!」


 崩れた山の高い場所から飛び出す、レーシングカーの化身・冀羅。そう、今から呉葉は鳴狐だけではなく、彼とも戦わなければならない。

 双方共に、スピード自慢の二人。コンビネーションはディア先輩や狼山先輩には及ばないが、互いの動きを邪魔する程数は多くなく、そしてそれぞれの動体視力ならば、先程よりも確実に突破は困難だろう、

 今度の今度こそ、僕の勝ち――……、


「邪魔じゃ」

「へ? ぐふぉゥッ!?」

「え、おい、駄狐――?」


 え――鳴狐? 狐火で作った火球を、冀羅、に……? え? え? え?


「余と狂鬼姫の、一対一の決戦じゃ。例え神とて、邪魔することは許さぬッ!!」


 まるでギャグマンガのように彼方へと飛んでいく冀羅。だがそれだけでなく、一撃で戦闘不能にも等しいダメージを受けていた。


 な、何やってんのこのヒトォ!?


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