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《第980話》『じゃ〇りこ』
「…………」
「…………」
「あれっ、既に僕らしてるよねぇ!?!?」
妾のターン。夜貴からいいツッコミ入った。シリアス場面を破壊力抜群の愛の力で粉砕してやった。
「あんまりにも真に迫った告白されたものだから、一瞬『えっ』て思っちゃったじゃないか!?」
「はははははっ! 鏡を見て毎日決め顔の練習をしていたかいがあったというものだ!」
「んなことしてたの!? もうすでに結婚してるのに!?」
「イエス、ザッツライト!」
真顔でサムズアップを決めてやると、夜貴は呆れた顔で見返して来た。そう言う反応が返ってくるから、こう言う事はやめられない。止まらない。
「んー、やはりじゃが〇こ」
「脈絡なく何言いだしたの!?」
「今の妾の心境」
「心の声もしっかり口に出して!?」
「そこまで読めて、何故そこに至る過程が読めんのだぁ!?」
「えっ、僕が悪いの!?」
「悪いぞ」
「迷いなく返された――っ」
「それはそうだろう」
だって、と。妾は、再び夜貴を見据える。
「こんな楽しい時間を、お前は終わらせてしまおうとしているのだからな」
「…………」




