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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
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《第二話》『震える鬼』

「す、すまん夜貴、大丈夫か!?」

「う、うん――」


 大穴の開いた家の壁。その向こうには、別の家の壁がまた穴をあけてしまっている。


「何かが――何かが、いた。そんな気がするのだ」

「また――? ちょっと、見てみるよ」


 僕は壁の穴から頭を出し、外を覗き込む。


「ま、まて夜貴、危ないぞ――っ」

「んー、んん――?」


 きょろり、きょろりと。周囲を見回してみる。しかし、外に誰か居る様子はない。いつもの静かな夜で、まさしく平和そのものだった。


「大丈夫、誰もいないよ」

「い、いや、夜の闇に紛れて誰ぞ潜んでいるかも――」

「大丈夫だよ、心配しないで。落ち着いて」

「あ、ああ――」


 僕は呉葉の頭を優しく撫でる。小柄な体躯に違わず、とても小さく思える。


 呉葉は――とても、臆病な女の子だ。


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