表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
943/1022

《第944話》『収束する世界』

「さっきも言った通り、僕は樹那佐 夜貴でもある。いや、どちらかと言うと、この周回においては樹那佐 夜貴と同化した、と言うべきかな。勿論、僕自身が世界の核である情報は消去してね」

「…………」

「――でも、だから、かな。だから、ただひたすら消えて無くなりたい、終わりたいという気持ちから、せめて最後は呉葉の手で、という気持ちが湧いてきたんだ」


 それは夜貴と、この世界の意思の想いが混じり合ったが故の気持ちなのだろう。

 妾との時間があって、今の夜貴の思惑があるのだ。


「っ、それはあまりにも勝手が過ぎると言うモノだろう!?」

「幻影――」


 幻影は、夜貴の狂鬼姫へのイメージから作られているためか、本物、現在の妾と比べてどこか冷淡で、落ち着いているところがある。

 そんなヤツが、今回の一件に限っては声を荒げることが妙に多いと感じる。


「お前のことを、こいつがどれほど想っているのか、本当に理解しているのか!?」

「う、ん。分かってるつもり。僕はこの世界そのものだけど、全知全能じゃない。それでも、分かってるつもりだよ」

「だったらなおの事酷なことを要求していると――! いや、それ以上に自身諸共消そうとしていると、どうして気が付かない!?」


 熱くなる幻影。しかし、それを見た夜貴は――疲れたようにため息をついた。


「無限の時を経験していないから、君はそう言えるんだよ。――でも、確かに我儘だ。じゃあ、少しばかりやり方を変えるとするよ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ