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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
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《第943話》『だからこその願い』

「――どうして、出てきたのだ」


幻影の狂鬼姫は、夜貴へとそう問いかける。ただの鬼神であるヤツは、妾とは異なり何の恐怖も抱いている様子は無い。


「先程同様、また使者とやらを作ればよいではないか。わざわざ出てきて、こんな話をせずともな」

「それが難しそうだから、ね。呉葉は見たところ、なんだかんだ僕を守る側につこうとするみたいだし」

「う――……」


妾は、呻く事しか出来ない。世界より使命を託された者としては、言い様のないプレッシャーを感じるのだ。


「コーハイの顔で、あんまりアタシの親友を苛めないでくれるかい?」

「さっきも言いましたけど、僕は樹那佐 夜貴でもありますよ。別人のように言われても困ります」

「だったら尚更やめるべきじゃないかい? 怒るよ」

「…………」


夜貴は、困ったように笑う。その顔は間違いなく夜貴で、しかし違うようにも見える。


「――わかってます。呉葉に酷い事を要求していると言う事は」

「っ、だったら、なぜ――!」

「いいえ。だから、ですよ」


 夜貴が、妾の方を振り返る。その顔は、あらゆる意味でドキリとする微笑みだった。


「呉葉だから、お願いしているんだ」


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