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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
925/1022

《第926話》『降り始めた雨の中で』

「さて、室内では手狭と、外に出たはいいが」

「…………」


雨の降り始めた屋外。家屋の前の開けた場所で、「二人の呉葉」が見合う。距離こそ離しているが、二人にとってそんな距離は、無いも同じだろう。


一方、俺とディアは樹那佐を守りながら、これまた両方から距離を取っていた。呉葉´曰く、「妾一人で何とかする」らしいが。


「今の妾に、幻影の貴様が勝てるとは思えんが」

「随分自信満々だな。妾も舐められたものよ」

「今の妾には、名も無き悪魔から吸い上げた力がある。至極当然の事を言った迄だ」

「故に、無駄な事はやめろ、と? その満身に、足下掬われんようにな」


両者から、黒いオーラのようなモノが立ち上ぼり始める。それは、ただの人間である俺にすらも見ることができる、濃密な妖気――なのだろう。


「――狼山」

「ん、あ? 何だ、俺か?」


声をかけてきたのは――嫁さんの方か。


「気をつけろ」

「――は?」


その一言だけ述べて。突然樹那佐の嫁さんの力が膨れあがった。


「――っ、」

「さて、幻影よ。あの時つかなかった決着、今ここでつけてやろう」


 雨足は、どんどん強くなる。


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