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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
885/1022

《第883話》『マジックショーの始まり始まり』

奇術師がステッキを振るうと、その周りに6つの空間の裂け目が生まれる。


「手品を拝見している暇などないのだが」

「つれないことを言ってくれるな。その身、消え行く迄楽しんで行けばいい」


空間の裂け目から、黒いカラスの群れが飛び出してくる。それらは全てヤツの作り出した力の塊だろう。


「手品をするなら白い鳩だろうに。む――」


ローブの姿がかききえたかと思うと、妾の横から襲い掛かってくる。布の隙間から、無数の触手を蠢かせながら。


「それまでのヤツらより数段早いか」

「…………」


それらの突きを妖力で障壁を張りつついなす。全方向に張れば、カラスもついでに防御できる。


「そんじゃ、死んでや?」

「!」


その声に見上げると、ドレスがその両腕を一つの巨大鉄球に変えて殴り掛かってくる。

跳躍から、空に浮かぶ月のごときそれ。乱雑に突起の生えたそのハンマーを、そのまま障壁で受ける事にした。


「ククッ、受けたな?」

「それがどうした? ――何?」


無数のカラスもローブも、気が付けば居なくなっていた。正面にいるのはドレスだけだ。しかし、異変はそれだけではない。


突如、足元のビルが崩壊を始めた。


「衝撃を受け止め切れなかったか。だが、妾の守りはそれで破る事はできんぞ」

「吾らもそのような事は百も承知よ」


その言葉の後で――、


「っ!」


妾は、得体の知れない気配を知覚した。


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