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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
855/1022

《第853話》『俺、人間の暗殺がメインの仕事なんだけどな』

「――お前が発信源か?」


現れた軽装女に、俺は銃を向ける。10m弱の距離の先にいるそいつの顔は、非常に見覚えがあった。名も無き悪魔と同じ顔だ。


「発信源? あー、あー、まあそりゃそうだよねぇ。あんた、それを辿ってここまで来た感じぃ?」


銃口が狙いを定めていても、軽装女は余裕そうにそう言った。まあ、こっちはただの人間だからな、それを察知しての態度か。それで油断してくれるならラッキーだが。


「それで――えー、まあ、まあ、その発信源はあたしでーす」

「――なぜ目が泳ぐんだ?」

「泳いでねーし! ただちょっと魔界蠅が目の前飛んでっただけだし!」

「魔界出身者は単語前に『魔界』とつけなきゃならねぇ理由でもあんのかよ」


なんかこう、締まらねぇな! こいつも多分分裂体だろうが、その一体が、嘘がヘタクソ、なんて言うマヌケな話があるだろうか?


「ともかく、俺の同僚を返して貰いたいんだがな」

「あー、そう言えばあんた、あたしが生まれる前にアレと組んでたねぇ」

「ここにいるのか?」

「へ? そりゃ勿論――いやいや、いやいや、いないっすよ先輩! 半人半魔の女なんて、きっとあっちのビルっすよ!」

「お前やっぱり嘘がヘタクソだろ! せめてもう少し誤魔化す努力をしろ!?」


テキトーに会話してるだけで、情報をべらべら喋りそうなヤツだった。さっきから視線さまよい過ぎだろコイツ!


「だー! もう、面倒臭いなァ!」


――と、こちらのそんな呆れにも似た思考を読んだのか。軽装女は、地面を一発踏みつけた。


恐ろしいことに、そこを中心に大きく亀裂が入った。


「何でもいいからブチ殺せば万事解決っしょ!」


――やれやれ、また人外が相手か。


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