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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
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《第848話》『それぞれが当たるべき事柄』

「本当に、何の前触れも無かったのか――?」


 日ごろ共に暮らしている妾に、狼山は問うてくる。


「あったなら今頃入院している。頭痛で意識を失うなど、異状以外の何物でもないからな。こんな状態、即病院に収監モノだ」


 妾は夜貴を膝枕させつつ、どうしたものか考える。

 現状、夜貴らはある意味追われている身だ。普通の病院へと行ったところで、嗅ぎつけられてしまう可能性がある。

 となると妾の元しもべ達の中で、人間の身体に詳しいヤツに診てもらうのがいいのだろうが。そもそも狂鬼姫一派も別に人間と友好的なわけでなく、どちらかと言うと不干渉を貫く者達が多いので、それも困難な面が多い。

とは言え、だ。


「今はあまりのんきにしてられん。夜貴はこちらで診よう」

「分かった」

「――すまん。妾が過干渉したばかりに、お前たちを追われる立場にされてしまった」

「今までの状態があまりに放置気味だったからな。多少油断するのも仕方ねぇ」


 慰めの言葉を被害者本人からかけられると、余計に申し訳なくなってくる。特に、あちらで得た情報を使って対応しに行ったのが、特にマズかったかもしれない。


「だけど、罰」

「お、おい、遊?」


 狼山の背中の遊が、こちらをじとっと見つめてくる。表情に乏しい幼女だが、この状況では流石に何を考えているか分かる。


「後で、くすぐり」

「――甘んじて受けざるを得んな」


 そうして、妾達は一時解散する。


 妾は、夜貴の治療に。

 百々百々は、平和維持継続室本部へ。

 そして狼山と遊は、ディアを探しに。


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