表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
846/1022

《第844話》『単純ながら対応困難な』

 まず、今の状況を確認しよう。事務所内はイオナズン含めた十六人の黒服がいて、その中の二人、一人ずつがそれぞれ夜貴と百々百々を後ろ手にさせ、手錠をかけている状態。


 奴らは隊列を組んでいる、と言うほどではないがこの狭い事務所内で精一杯一か所に固まらぬように、かつ互いのフォローに向かえるような位置取りをしている。一応妾のことをある程度意識して対峙しているようではあるらしい。


なるほど、オーバー戦力に見えて、考えては来ているようだ。もっとも、単純な殴り合いならば妾相手には足りんのだが。

かと言って、妖怪相手だからか人質を取っている、と言う様子もあまり見えない。妖怪に人間の人質が通用する、とは考えてはいないようだ。


 もっとも、実際はその人質を傷つけられることは望まないわけで。つまるところ、かなり面倒くさい状況だ。


 そしてそれをさらに面倒臭くさせているのが、反逆罪の疑いを夜貴らがかけられている、と言う事。逃げようと思えば空間転移でも使えばいいが、それではその疑念を加速させる結果にもなり得る。


「殴って人の記憶をピンポイントに飛ばせれば、どれほど楽な事か」

「何をゴチャゴチャと。大人しく我々に討伐されなさい狂鬼姫。それが、世の平和を作ることとなるのです」

「わたくし殴らないでくださいね!? 余計に髪が!」

「誰がお前を殴ると言った! それと、もう髪は絶望的だろう!」


 だいたい、上の奴らは夜貴と妾の関係も、至る経緯も知っておろうに。牽制するために、敢えて下には伝えていないのか。本当に、厄介な状況だ。


 ――と、ここではたと思う。


 夜貴が、ずっと静かだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ