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鬼嫁! 呉葉さん!  作者: /黒
第二十三章
836/1022

《第834話》『悪魔の策謀』

悪魔はそう言うと、ステッキを振りかざす。

直後、空間転移。九尾の狐の真後ろに登場した名も無き悪魔は、狐耳の生えた頭部を打ち据えようとした。


「甘いわァ!」


だが、狐は瞬時に反応。振り返り、至近距離から特大の狐火を叩きつける。

クリーンヒットした爆炎が、奇術師を飲み込む――……、

あんな多大な妖力をつぎ込んだ攻撃、妾ですらひとたまりも無いだろう。名も無き悪魔とて、それは同じのハズ。

――空間転移だけで対応できるほど、九尾の狐・藤原 鳴狐は甘くはない。日頃ドジばかり踏む狐だが、実力は本物なのだ。


「日頃狂鬼姫との殴りあいを制している、」

「制されているのは貴様だろ」

「制している! 余に、そのように稚拙な不意打ちなど、通ろうはずも――」

「クックック、思い付いた通り。円滑にいったな」


だがそのすぐ後。離れた位置に、健在の悪魔が姿を現した。


「ええい、ポンポンポンポン移動しおって! いい加減目障りじゃな!」

「――っ! 待て、駄狐!」

「待つ必要など無し!」


 妾は嫌な予感を覚え、狐を制止する。

 剣を振りかざし、俊足で悪魔へと隣接する九尾の狐。そしておそらく、神速の剣技が振るわれるだろう。

 同時に九つの尾が覆いかぶさるように蠢き、それらから発せられるのは濃密な妖気。

 逃げ場を無くしつつ相手を切り刻む、九尾の狐のインチキ攻撃。いい加減焦れて、勝負を決めに行くつもりなのだ。


 ――藤原 鳴狐を、唐突に爆炎が襲った。


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